TOPINTERVIEWプロフォト本社(ストックホルム)「Pro Event」レポート(後篇)

#INTERVIEW プロフォト本社(ストックホルム)「Pro Event」レポート(後篇)

スウェーデンのストックホルムに本社があるプロフォト社。3月4日、世界数カ国からメディアを招待し、PRイベントを開催したレポートの後篇。

プロフォト本社(ストックホルム)「Pro Event」レポート(後篇)

Anders氏インタビュー後に社内「R&Dツアー」

開発部署を案内して頂いたイメージテクノロジー&ライセンス部門副社長のTobias Lindbäck氏。

Hedebark氏へのインタビュー後は、社内R&D(Research and Development) 研究開発部署を案内される。

日本チームのインタビューが最後だったためか、「細かい事を聞かれそうだ」と察知されたのかはわからないが(笑)、どうやら日本チームだけ特別に色々見せてもらえたようだ(撮影は不可)。

フラッシュという瞬間の光を安定して生み出すための様々な装置やテストスペースを案内していただく。測定装置自体も、自社開発している製品もあり、プロが信頼を寄せるにたる「製品のクオリティと安定感」を担保するために、日々、開発とテストを繰り返しているそうだ。

これは見せてもいいよ」と言われたのがB10の発光部分。

Tobiasさんは、「B10については、マーケティングチームから『pint beer(1パイントは、英国で568ml)くらいの大きさで作って欲しい』と依頼がきました(笑)。開発としてもカメラバックに簡単に入るくらいの大きさにしたかった」とのこと。

B1XやD2は発光部内が鏡面(曲面)になっているが、B10は筐体がコンパクトなので構造が違う。「B10にはリフレクターはない」と思っていたが、リフレクターが発光菅(フラッシュチューブ)に近い設計になっている。

トリガー電極は、通常点灯管の外周に螺旋上に配置されるが、B10はガラス菅に添ったシンプルな設計になっている。またモデリングライトのLEDは中央部に配置され、定常光も芯がブレない設計になっている。

Tobiasさん曰く「フラッシュチューブの直径も、D2やB1Xと違う」とのこと。点灯管外面に配置されたトリガー電極(トリガーワイヤー)も、螺旋状ではなくシンプルな曲線になっている。それによって「より均一」で「より正確」な点火が可能となっている。

内部で光を拡散させないで「ショートリフレクターによるストレートな光」を前方に押し出す。前面の乳半ガラスも、D2に比べやや薄い曇りガラスになっているそうだ。これらの理由によって、B10はB1XやD2よりも「より直進的な光」が照射されるのだ。

B10を使った土井文雄さんの撮り下ろし記事でも「小さいけれど、自然光に近い直線的な光が得られる」という話をされていたが、それはこの構造によるものだったのだと納得。
(土井さんのインタビュー:https://shooting-mag.jp/interview/2199/

また内部で発生した熱を効率良く冷却するための空気の流れなど、筐体をコンパクトにすることがいかに大変か、その苦労と努力が感じられた。

スマホでB10のキセノン・フラッシュを使って撮影できる「Profoto Camera アプリ」を開発発表

スマートフォンのカメラの性能は著しく進化している。それに対応するかのように、iPhoneとB10のキセノン・フラッシュを使って撮影できる「Profoto Camera アプリ」を近日中にリリースすることが発表された。

従来のバージョンの「Profoto Camera アプリ」では、iPhoneとB10を組み合わせて撮影する際に、LEDフラッシュのみが利用可能だったが、一眼レフカメラやミラーレスカメラとB10を組み合わせて撮影する場合のキセノン・フラッシュのパワーや色味を、スマートフォンの撮影で出来るようになることの意味は大きい。

アプリの解説をするコンシューマービジネス部門プロダクト・マネジャーのMarko Pirc氏。ポケットに片手を入れて、揺れながら製品発表する彼が好きだ。

複数台でも個別にコントロールできるのは現状のプロフォトアプリと同じ。光がよければ、入力(カメラ)はスマホでも綺麗な写真が撮れる時代にきている。

写真美術館「Fotografiska」を見学

社内イベント終了後は、ストックホルムの写真美術館「Fotografiska」へ移動。ここでは若手のフォトグラファーが、写真ガイドを務めてくれた。
https://www.fotografiska.com/

本社を出る前にお酒が出て、Fotografiskaについてもお酒が出て、時差ボケと睡眠不足で細かいことはよくわからなかったのだが(苦笑)、全体の印象としては、
 ・コンセプトが明確
 ・全体にはっきりくっきり濃いめ

の写真が多かったと思う。モノクロのストレートなポートレートを除き、日本と違うテイストが印象深かった。

自然風景の中にセットを持ち込んで撮影した写真と、現物のセットを展示。

Fotografiskaの中は、1フロアがレストランバーになっている。とても広い。そこでプロフォトスタッフや関係者全員で食事をして、このPRイベントは終了。

(日本的感覚では)最後に集合写真とか、撮りませんか? そういうのはまったくない。名刺交換もない(笑)。欧州の人たちは近いから「ちょっと来てみた」感はあるだろうけど、12時間以上かけてきている身としては、なんだか名残を惜しみたくなる(笑)。

でもプロフォト本社や他国のメディアの方々とコミュニケーションがとれて、有意義な時間だった。

Fotografiska内のレストラン・バーでディナー。隣は、通訳でがんばってくれたプロフォト・ジャパンの藤原さん。向かいはロシアのフォトグラファーPavel Moichanovさん(右)と、エディターのIlya Kaygorodovさん(ちゃんとした写真がなくてすみません)。お互いのメディアを見せながら盛り上がった(笑)。

唯一名刺交換したのがIlyaさん。でも読めない…。

ロシアのメディア「photar.ru」(https://photar.ru/) レストランフロアからの景色。海を挟んだ街の夜景も美しい。

最後に。

今回のイベントで終始一貫して感じたのは、「プロフォトはプロのフォトグラファーの役に立つ製品を作り続ける」というコンセプトにブレがないこと。芯がぶれてない企業は強い。そして、CEOのAnders氏はその大きな柱になっていると感じた。

     Andersさん、日本でまた会いましょう。

日本にはカメラメーカー、レンズメーカーがたくさんある。各国のメディアの方と話していて感じたのは、日本製品へのレスペクトだった。日本はいま、少し元気のない状況だが、日本のメーカーには世界が期待している。ともに写真業界を盛り上げていきたいと思う。

以上。

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