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#INTERVIEW 「aL/Right(オルライト)STUDIO」オープン

2022年7月12日

「aL/Right(オルライト)STUDIO」オープン

左右の窓から自然光が降り注ぎ、可動式キッチンも備えたハウススタジオ。

東京・世田谷区若林に、新しくハウススタジオ「aL/Right(オルライト)STUDIO」がオープンした。

ここはフォトグラファーのtsukaoさんが立ち上げたレンタルスタジオ。両サイドから光が差し込む構造で、室内は明るい。オープン前にスタジオを訪ね、tsukaoさんご本人に話を訊いた。

Intereview:坂田大作(SHOOTING編集長)

ハウススタジオを作るきっかけはあったの?

スタジオは前から作りたかったんです。ちょっとした撮影をするにしても、レンタルスタジオを借りないといけないとか、融通が利きづらいこともあって、「自分が使えるスタジオ」が欲しいなと思っていました。

物件を回る時間も必要ですし、なかなか進まなかったのですが、急がずでも数年前から考えていて。コロナ禍になってからは「本格的に探そう!」と思って動いていました。

tsukaoさん。

この間結婚もして、夫が建築士ということもあって、少しは手伝ってくれるんじゃないかなと甘く見込んでいたら、全然手伝ってくれなかった(笑)。

でも意見を色々聞けたし、最初の図面は書いてくれたので、助かっています。

なるほど(笑)。

本当はベランダのある物件を探していました。ベランダがあれば、そこにライトを置けば、自然光を補えるじゃないですか。一軒屋で庭があって、外からライティングできれば簡単に外光がセッティングできる。でもなかなかスタジオとして使える一軒家は見つからなかったです。

片側だけ窓のある物件はたくさんあるのですが、それだと壁側は暗くなってしまう。南向きだったとしても、周囲がビルだと陽が入らないですしね。

ここは光が両サイドから入りますね。室内にレールと移動の窓があるので、外光が入るイメージ写真が撮れそう。

そうなんです。「晴れの日」っぽい感じにはできますね。

室内の柱は動かせないので、その線に沿ってレールを付けました。ガラス窓を端から端まで動かせるので、仕切ることも開けることもできます。

ガラスの引き戸はレールで移動できる。取材日は曇天だったが、照明機材で外光を補うこともできる。

両サイドの壁がほぼ窓なので、自然光がよく入りますね。

そうなんです。朝から夕方まで、晴れていればどちらかの窓から陽が入ります。また窓を両方とも開けていれば風が吹き抜けるので、今はコロナ対策としても安心して使って頂けると思います。

今年3月に、内見で1日いたのですが、16:00頃まで陽が入っていたので感動的でした。ここまで陽が入る物件はなかなかないですね。

奥にあるメイクルーム。南窓から自然光が入る。

このキッチン(写真下)は、可動式なので動かせます。アイランドにも壁付もできるし、もし使わないようであれば端に寄せておけます。

可動式のキッチンカウンター。IHコンロも使用可能。

可動式キッチンカウンターは便利ですね。

はい。料理風景や、洗面シーンとかも撮れます。

電源を繋げばIHが使えますし、下にタンクがあって、キッチンカーと同じシステムで水も使えます。左奥の部屋には本来のガスやシンクもあるので、火や水も使うことができます。

ここでは本格的な調理というよりも、湯気が出て「美味しそう!」的なシーンかなと思います。

冷蔵庫はあるんですか?

冷蔵庫は事務所スペースにはあるので、飲み物や食材も冷やしておけます。

スタジオ全体の広さは82㎡で、撮影可能範囲は約75㎡あります。狭い割には色々撮れるんじゃないかなと思っています。

壁は白いですが、まずはプレーンな方がいいよね。

そうですね。実は「ピクチャーレール」も天井に着けてあって、壁紙を吊るして雰囲気を変えることもできるんですよ。ここには何種類かあるので、一人ポートレートとか子供でしたら使えると思います。白黒カポックも置いてあるので、レフ板やハレキリにも使えます。

白が使いやすいと思って、白基調にしてありますが、もし要望が多ければ、大型の壁紙とか、雰囲気を変える仕組みも考えてみようと思っています。

吊るすタイプの壁紙やカポック、サイコロ等もある。

レンタルがメインですか?

色んな方に使っていただくのがメインですが、私も仕事や作品撮影で使おうと思っていますし、これまで要望があっても応えられなかった家族写真やポートレートなども、撮影会としてやっていきたいと思います。

天気は読みづらい部分もあるよね。照明機材はありますか?

はい。あります。ハウスウスタジオの常備ライトって、経験上あまり使えないものが多か
ったり(笑)、天候が悪い状況も想定して、自分でライトを借りて持ち込んでも、結局晴れて照明は全然使わなかったり…。

ちょっと非効率かなと思うこともあって、オルライトでLEDとバッテリーストロボを導入しました。

LEDライト:
NANLUX Evoke 1200(最大出力1200W)
NANLUX Evoke 1200 専用フレネルレンズ(バーンドア付属)FL-35
NANLITE Forza 720B(最大出力800W、HMI1.3kW相当の輝度)

ストロボ:
Profoto B10X Plus × 2灯

機材:
センチュリー型スタンド/スタンド×2/セットペーパーホルダー/サイコロ・箱馬

こんな感じで揃えてあります。
LEDを2灯使えば、夜でも昼間のシーンが撮れるほど明るくなりますよ。

必要十分な感じですね。電源(容量)はどのくらいですか?

100V /60Aになっています。マンションなので大幅には増やせないのですが、常備している定常光はLEDなので、この2灯は使えます。

これなら動画も撮れますね。

そうなんです。いまはスチルとムービーの両方を撮る仕事も増えています。Webのトップ画面はムービー、記事中は写真で、というパターンとか。

ネット環境はどんな感じですか?

「光ネクスト10GB」を入れてあります。

10GB、すごい!

2GBとか色々検討をしたのですが、このスタジオにも10GBが導入できることがわかって、入れました。

実は工事をして、電柱から直付で10GBきてます(笑)。 ルーターや個々のパソコンの性能にもよるので、そこまでのパフォーマンスは出ないのですが。

普通の回線とかだと、撮影で10人とか来てみんながPCやスマホを使うと速度が落ちたりしますが、10GBあれば余裕で対応できます。

最近はクライアントが別の場所にいらして、オンラインで繋いで撮影を見ながら、やりとりするケースも増えています。常時接続で会話をしながらの撮影も多いので、10GB入れておけば安心して頂けるかなと思います。

撮影スタジオではあるけれど、回線が安定しているから「ライブ配信」のスタジオとしてもいいかもしれないね。

そういう使い方もできますね。

レンタル料金は、スチルとムービーも同じなんですね。

そうなんです。私の場合は、スチルとムービーの両方を撮ることが多いんですね。それと最近のムービーって、そんな大袈裟な機材を使うわけでもなく、デジタルカメラで撮影したりするじゃないですか。

ちょっとしたスチルとあまり変わらないものって、あるじゃないですか。「それって、ムービーですよね?」って、いちいち尋ねるのも手間ですしね。なので、このスタジオに関しては、人数で切ることにしました。

ムービーだとスタッフの人数が多くなりがちだから、それは良い案かも。

この規模のスタジオでも、大手メーカーのCMが入って、ぎゅうぎゅうで30人とか来ちゃうと色々大変じゃないですか。

そのため人数が15人以上なら20%アップの設定にさせてもらっています。人数が増えるほどゴミの量とかも増えますし、掃除も大変ですしね(笑)。

この記事を出して頂いている頃には、もうオープンしています。ありがたいことに、すでに知り合いからは予約を頂いていて、スタジオとして稼働しています。

スタジオは環七沿いにあります。パーキングは別になりますが、スタジオ前の歩道が広く、車を横付けして搬入・搬出もしやすいので、使い勝手はよいのではと思います。是非使っていただきたいです。

明るいスタジオですし、照明機材が常備されているので、天候に気を使わず利用できますね。使いやすそうなスタジオだなと思います。tsukaoさん、ありがとうございました!

aL/Rightスタジオ
東京都世田谷区若林2-17-7 光ビル202
https://alrightst.com/
空き状況確認・キープ・本予約:https://alrightst.com/reserve/

tsukao
https://tsukao.net/
https://www.instagram.com/tsukao/

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