TOPNEWS & REPORT小林伸幸写真展 自然の肖像 〜八百万の神々〜『幽玄』 Portrait of Nature ~Myriads of Gads~ [Quiet Beauty]

#NEWS & REPORT 小林伸幸写真展 自然の肖像 〜八百万の神々〜『幽玄』
Portrait of Nature ~Myriads of Gads~ [Quiet Beauty]

2021年10月1日〜10月30日

2021.09.27

小林伸幸写真展 自然の肖像 〜八百万の神々〜『幽玄』 Portrait of Nature ~Myriads of Gads~ [Quiet Beauty]

小林伸幸写真展 自然の肖像 〜八百万の神々〜『幽玄』 Portrait of Nature ~Myriads of Gads~ [Quiet Beauty]が、ギャラリー冬青で開催される。

ステートメント
「八百万の神」をテーマに掲げ作品制作を始めてから、一体どれ程の時間が経つのだろう。
当初は35mmの白黒ロールフィルムに始まり、645、6×7と推移し、アオリが不可欠となって4×5に移行、その後より多くの情報量を求めて8×10に行き着くのだが、恐らく、その時点で7年程が経過していたように思う。
数えてみると、既にそこから更なる20年を費やしているので、今年で27年目ということか。
和紙を用いてプラチナ・パラジウム・プリントを施すようになってからも、ちょうど20年が経過しているなので、そう思うと何とも感慨深い。
改めて振り返ると、随分と長い間、ひとつのテーマにのみ没頭してきたものだと、我ながら感心もする。

撮影にせよプリントにせよ、試行錯誤し、幾度となく失敗もして、それでも研鑽を重ね、ようやく最近、少し角が取れてきたのかなと感じる。
未だ「丸みを帯びてきた」とは言い難いが、作品的にも人間的にも、ある程度は熟れてきたのかもしれない。
それでもまだまだ「力み」ないしは「気負い」が垣間見られるあたりが、何とも青く歯痒い。
「もっとありのまま」「より空気のように」、常にそう思ってはいるが、なかなかどうして、その境地には至れていない。
頑愚な自分では、まだあと20年は掘り下げていかないと、到達できない境地のようにも思う。

それでも、1冊目の写真集から7年の歳月を経て制作した2冊目を見ていると、自分の視点や物事の捉え方が確実に変わってきていることに気が付く。
勿論テーマがブレている訳ではなく、より真摯に、より直情的に被写体と向き合えていると解釈しているので、その部分に関しては有り難さを感じずにはいられない。

世の風潮が「写真=デジタル」と認知定着されるようになってからも、概ね20年の歳月が経つように思う。
僕はその潮流からは外れ、先祖返りのような20年を過ごしてきたけれど、果たしてそれは是だったのか、非だったのか。
それは本展示を見ていただく皆さんの判断に委ねるとするが、それでもただひとつ言えることは、もっと高みを目指せると思える自分が、きちんと自分の中で幅を利かせていることだ。
そのもうひとりの自分が「まだまだ、これからこれから」、そして「もっともっと」と責付くのである。

これでは当分、丸くなれる訳もない。
我が儘な自分を恥ずかしく思うが、とはいえ、こうも思う。
この先の20年が、ますます愉しみでたまらない。

小林伸幸
1970年埼玉県横瀬町生まれ。1991年、東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)卒業後、編集プロダクションでの専属カメラマンを経て1993年に独立。広告、雑誌、PR誌、IR等における人物撮影全般に携わり、場や被写体の雰囲気および空気感を活かした撮影を得意とする。特に一般人/企業人の撮影には定評があり、雑誌編集経験に基づくイメージ構築と撮影ディレクションを売りとしている。2001年よりN.Y.にてファインアーツの基礎とオルタナティブ・プリント技法を学び、「八百万の神」を主題に細川紙(和紙)とプラチナプリントを高次元で融合させたファインアーツ制作を積極的に展開。2005年からEU圏を中心に作品展開を試み、本格始動となった2014年度の各国での個展開催に伴う観客動員数は15,000名を記録。翌2015年も5カ国8ヶ所で展示を行うなど、その作風と精神性は多くの人々を魅了し、国内外で好評を博している。以後、定期的に作品発表を行い現在に至る。著書に「自然の肖像 〜八百万の神々〜」「自然の肖像 〜幽玄〜」がある。
・ 遺影撮影イベント「Oh!? 遺ぇ〜い!!」主宰(2006〜)
・ APA日本広告写真家協会 正会員(2009〜)
・ 3.11肖像写真プロジェクト 代表(2011〜)
・ 一般社団法人 日本経済団体連合会 写真レクチャー講師(2011〜2017)
・ 原宿東郷記念館 顧問(2015〜)
・ JiLLA 日本イラストレーション協会 写真レクチャー講師(2016〜)
個展、受賞歴多数。
https://zenne-inc.com/
https://www.instagram.com/nobu8x10/

ギャラリー名

ギャラリー冬青

住所

東京都中野区中央5-18-20

開館時間

11:00~19:00 日・月・祝日休廊(入場無料)

アクセス

東京メトロ 丸ノ内線 新中野駅 徒歩5分

URL

http://www.tosei-sha.jp/

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