TOPINTERVIEW「堀内誠」×「BenQ SW321C」 写真の比較やセレクトなど、 スタジオでのテザー撮影を効率的に行える 写真・動画編集向け32インチ 4Kカラーマネジメントモニター

#INTERVIEW 「堀内誠」×「BenQ SW321C」
写真の比較やセレクトなど、
スタジオでのテザー撮影を効率的に行える
写真・動画編集向け32インチ 4Kカラーマネジメントモニター

ベンキュージャパン(BenQ)から発売された 32インチ Adobe RGB 99%対応のカラーマネジメントモニター「SW321C」。
Adobe RGB 99%、Display P3 / DCI-P3 95%、sRGB / Rec.709 100% カバーし、反射を最小限まで抑えた最新のIPSパネルを採用した『AQCOLOR』シリーズ史上最高画質の4Kモデルだ。
飲料水のシズルからビューティ、人物のアクティブフォトまで、幅広い撮影をしているアマナグループのフォトグラファー、堀内誠さんにインタビュー。
色にシビアなコマーシャルフォトグラファーに「SW321C」はどう映ったのか。

Interview・Text:坂田大作(SHOOTING編集長)

「堀内誠」×「BenQ SW321C」 写真の比較やセレクトなど、 スタジオでのテザー撮影を効率的に行える 写真・動画編集向け32インチ 4Kカラーマネジメントモニター

32インチは撮影現場でセレクトしやすい。台座が堅牢で、モニターが思ったより左右に回るため、スタジオで確認しながらのテザー撮影には便利。

堀内誠さん。

堀内さんの略歴を簡単に教えてください。

いま在籍しているアマナという会社にアシスタントとして入社して15年経ちます。3年間ほど現場で下積みを重ね、その後フォトグラファーとして、広告写真の制作を続けています。

学生の頃は写真専門学校に通っていたので、10代の頃からフォトグラファー志望でした。学生時代からブツ撮りが好きだったんです。就職先を考えた時には、商業分野でクオリティの高い商品写真を作っていたアマナが第一志望でした。

ブツ撮りが好きな写真学科生って、少ないですよね。

渋いでしょ(笑)。周りはファッションフォトやポートレート好きが多かったです。今でこそアマナグループも、人物撮影が当たり前のようになっていますが、僕が入ったころはまだブツが多かったですね。

学生時代にプロラボでアルバイトをしていたのですが、当時からブツ撮りの技術を磨くには、アマナは一流の会社だなあと思っていました。

Personal Work

堀内さんは、人も撮られますよね。それはどこかで心境の変化があったのですか。

仕事でも作品でもブツを撮っていたのですが、仕事を続ける中で少し違うものも撮りたくなったんです。

服のことを考えなくてよいということもあり、モデルとヘアメイクと組んで、簡単なビューティフォトからスタートしました。それが徐々に面白くなってきて、7〜8年ほどビューティを撮っていたら徐々にビューティの仕事が入ってきました。

タイミング的にブツ撮りの仕事が少しずつ減っていったこともあって、ビューティから人を撮る仕事が逆に増えてきて、現在に至っています。

撮影で大切にされていることは何ですか。

広告の場合は「写真でメッセージを伝える」というのが課題というか仕事なので、自分の味はしっかり出しながら、「伝わる写真を撮る」というのが信条です。これは昔から変わりません。

人物も商品も、日々様々な写真を撮っています。それらを目にする消費者の嗜好もバラバラなので「ターゲットにささる写真」というものを意識して撮っています。自分の個性が「ささる広告表現」に一役買えればと思います。

amana海岸スタジオでインタビュー。

撮影まわりはどのような機材を使われていますか。

ブツに関しては、撮影時にアオリたいこともあって、4×5の蛇腹カメラにフェーズワンをつけています。人物はキヤノンのEOS 5D SRをメインに使っています。以前はマミヤも使っていたのですが重くて(笑)、徐々に使わなくなりました。一眼レフでも画質はいいですしね。

仕事のレタッチはどうされていますか。

自分でレタッチすることはほとんどなくて、グループのレタッチャーに依頼しています。

そうすると堀内さんがモニターを使うのはスタジオが多いですか。

そうですね。モニターを使うのは撮影現場が中心です。オフィス作業で少し使うこともありますが、基本的にはスタジオがほとんどです。カメラと繋いでテザリングするので、撮影カットの確認、セレクト用に使います。

グループのフォトグラファーは、iMacを使っている人はほとんどいなくて、Mac Proにモニターを繋げているパターンが多いですね。

スタジオでのテザー撮影で「SW321C」を使用して頂いた。

ずばりBenQというブランドはご存知でしたか?

今回のお話を頂くまで、正直知りませんでした。

そうなんですね。プロが使うモニターの選択肢が今まであまりなかったですね。

まず「カラマネモニターに選択肢があることを知らなかった」というのが本音で、モニター市場に詳しくて選んでいるわけでなかったのも事実です。

カラマネモニターのマーケットに、EIZO以外のメーカーが進出してきている事に驚きました。日本の広告マーケットが変化する中で、さらにコロナ禍の状況も考えると、ただ無条件に高い機材ばかりを揃えればよいというわけにもいかず、「費用対効果」を考える時期にきていることは確かです。

今回、32インチの最新型モニターを使って頂きました。印象はいかがですか。

今使っているのが27インチモニターで、その前が、もう一回り小さいものをデュアルで使っていました。今の製品に買い換える時に、カラマネモニターで30インチ台がなくて、その時最大だった27インチにした経緯があります。モニターのサイズに関しては「大きければ大きいほどよい」というタイプなので、32インチは魅力的ですね。

モニターを縦位置に回せる機種はありますが、撮影現場でいちいちモニターを回すことはしないんです。それを考えた時に、32インチの方が縦位置写真も大きく表示できるメリットはあります。

あと撮影立ち会いで、クライアントや制作スタッフが大勢でモニターを見る時にも「27インチでも小さいなあ」とずっと思っていました。なので、作業Macのモニター以外に、僕の場合はプロジェクターで壁に大きく投影させたりしています。色は厳密には見られませんが、皆が顔を寄せ合うよりもゆったりと確認できます。

スタジオでプロジェクター投影は、あまり聞かないパターンでした。

皆がモニターの前に群がってしまうのは、いまの状況ではよろしくないですしね。「SW321C」を現場で使ってみて、少し離れた位置からでも確認しやすかったです。とはいえ、これよりも大きくなってしまうと、座ったままでは視界が広すぎてしまうので、ちょうどしっくりきました。

27と32インチの差って、どうなんだろう? と思いましたが、製品を見てけっこう大きいぞと。5インチ(12.7cm)の違いは、かなりありますね。

Personal Work

ベンキューのカラマネモニターは6万円〜20万円台前半まであり、この32インチが最大サイズです。ムラ補正機能等も入っているので、ベンキューのラインナップ中では最高価格の製品です。

そうなんですね。たぶんベンキュー製品を知らない人がまだ多いんですよ。プロ向けモニターが色々出ている(選べる)ということ自体がもっと広まるといいですね。

Personal Work

4Kの解像度はいかがですか。

4Kはあった方がいいと思います。コスメや飲料水など、硬質な写真を拡大してみることが多いので、粒子感というかピクセル感が少なく、シャープであればあるほどいいですね。モニターサイズが大きいほどシャープに見えて欲しいです。

普段は、海岸スタジオ(自社スタジオ)で撮りますが、たまに別の現場で撮影する際に、そこで使われているモニターが古かったり、解像度が低いことがあって。そうすると「なんか眠いな〜」「もやっとしてる」等々、感じることがあるんです。

使うカメラはそれほど変えないので「このカメラで撮ると、いつもならこの位シャープに写る」というのが見えているので、逆に性能の低いモニターだとストレスになる。色も重要ですが、シャープネス感も大事ですね。「SW321C」に関しては、特に何も感じずに使えました。何も感じないというのは、「いつもと変わらないクオリティだった」ということです。

違和感がないというのが一番重要ですね。

デフォルトだと、デジタルカメラもMacのモニターも派手じゃないですか。でも商品写真はただケバケバしかったり、彩度が高ければよいというものではないので、正確さとか中間トーンのディテールが大事なんです。それが表現できていたのでOKですね。

Personal Work

sRGB100%、Adobe RGBも99%カバーしています。

コスメにしてもビューティにしても、モニターで見た時に過剰に色が出ても、出なさ過ぎても困るんです(笑)。逆に赤だけが勝手に強調されるとか…。

僕にとっては繊細な色を忠実に出してくれるモニターが一番いいモニターなんです。「SW321C」では、色域を変えて試してみましたが、まったく問題なかったです。

アマナの場合は、グループ内で使っている「オリジナルプロファイル」があります。モニターがAdobe RGBの色域をほぼカバーしていれば、プロファイルをそのまま当てても問題なく表示できるので、安心ですね。

無料の純正ソフト「Palette Master Element」でキャリブレーションをとって頂きまし

ソフトをダウンロードしてやってみましたが、簡単でした。普段はマメにキャリブレーションをとるタイプではないんです。スタジオで撮影している時に、製品の現物とモニターの色を見ていて「ちょっとおかしいかな?」と感じた時にとるとか、ナチュラルグレーに赤や青がかぶり出したら、キャリブレーションをとります

マメにはとらないと言いましたが、ロケにモニターを持っていって、外で使った後にスタジオで接続する際は、心配なのでキャリブレーションをとります。i1(アイワン)と「Palette Master Element」の組み合わせは操作もわかりやすく、正直こんなに簡単だとは思わなかったです。

Personal Work

大型のフードが標準で同梱します。

スタジオで撮影する時は暗めに照明を落としているので、フードは使わないですね。ただキャリブレーションをとる時や、ロケもたまにあるので、標準で付いているにはこしたことがないです。

スタジオでは立会う人数にもよりますが、すごく斜めから見ている人もいますから、フードは付けられないです(笑)。このIPSパネルは視野角が広くて、斜めから見ても色が変わらないですね。

実はモニターって、「上下の視野角」が重要なんです。フォトグラファーやアシスタントが座って正面からチェックしている時に、クライアントやスタッフは、立って見ているじゃないですか。そうすると、かなり上からの角度で見おろすことになる。その時に、色が変わって見えると使いづらい。座っている人の高さと、立って見ている人では、かなり角度が違いますからね。

スタジオでは立って見ることも多いため「上下の視野角の広さも重要」という堀内さん。

立会いでは、立ってモニターを見おろしている人の方が多いですね。

モニター正面から顔一つ分上下しただけで、すごく輝度が上がって見える製品もあって、それは困るんです。「SW321C」は上下の視野角が178°ですよね。ということはほぼ180°近いので、どこから見ても色が変わらないというのは安心です。スタジオでのテザー撮影にも安心して使えます。

このパネルって無反射感がすごいですよね。スマホのライトを当てても正面に直接光が跳ね返ってこない。これってどういう技術なんだろうって思いました。明るいスタジオで使っても、反射が少ないのはポイント高いです。

堀内さんが個人的にオススメできるポイントはどこですか。

ずばり台座です。色味とかじゃないので申し訳ないのですが(笑)。自分が使っているモニターは台座が丸いんです。このモニターは、長方形で面積も大きいですよね。モニターを上限に動かす時にも安定感があってグラグラしません。モニターの映りに問題がなければ、あとは使い勝手がよければ合格なんです。

僕は撮影中に関係者が見やすいように、よくモニターを左右に動かすんですよ。可動域が狭いモニターだと、テーブルごと動かさないといけなくなるので、動きが大袈裟になってしまいます。でも「SW321C」は過去最高に「水平に動く角度が大きい」ので、いい意味で驚きました。

特に人物撮影ではホリ側にいるモデルに見せたり、手前にいるスタッフに見せたりと、より左右に振るのでここまで回るとかなりラクですね。もちろん32インチの大きさと無反射感が一番魅力ではありますよ。
(編集部註:スウィーベルは左右45°/45°)

左右45°まで動かせるので、スタジオ撮影で扱いやすい。

左右の可動域が広いというのは、スタジオ撮影では便利ですね。

そう。現場では割と雑に扱ってしまったりすることもあるので、台座の作りがしっかりしていないと怖いんですよね。取り付け剛性は大事ですよ。

今後、モニターに望むものはありますか?

「SW321C」の性能は十分に高いと思います。あとは耐久性ですね。こればかりは使っていかないと何とも言えません。経年変化でどのくらい色が変わるのか、変わらないのか。

過去を振り返ると、僕の場合はモニターを買い換えるタイミングで、かならずインチアップしてきました。そのため次に買い換えるタイミングがきたら、この32インチのカラマネモニターは、有力な候補になります。

現在23〜27インチサイズのモニターを使われている方は、この32インチは魅力的に映ると思います。銀一やヨドバシで実際に自身の目で確認されるとよいと思います!

BenQ SW321C

主な仕様
32インチ 3840 x 2160 (4K UHD)の解像度
正確な色再現を可能にする「AQCOLOR」技術採用
Adobe RGB 99%, DCI-P3/Display P3 95%, sRGB/Rec.709 100%カバー
PANTONE/CalMAN認証取得
Palette Master Element(無料ダウンロード)によるハードウェアキャリブレーション
視野角(左右/上下)178°/178°‎
10bit(約10億7,000万色‎)カラーディスプレイ
HDR10 / HLG対応
遮光フード(縦・横)を標準装備

SW321C製品ページはこちら

Photographer

堀内誠

1979年 大阪府に生まれる。
2005年 株式会社スプーン入社。
2019年 アマナ所属。
https://amana-visual.jp/photographers/Makoto_Horiuchi

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2020年3月4日

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