比嘉良治写真展「Tuber」が、iwao galleryで開催される。
開催概要
前回の個展「アリゾナの白い太陽とともに生きる。」(2023年6月)以来、3年ぶりとなる日本での新作発表です。
「Tuber」とは、ジャガイモなどの塊茎を意味し、植物が地下で養分を蓄え肥大した茎や根の部分を指します。
比嘉は、ジャガイモの持つ強い生命力に魅了され、被写体として選びました。塊茎には大地に刻まれた時間の流れが宿ります。60年以上前に渡米し、88歳となった現在も世界中を飛び回る作家自身の姿とも重なります。ジャガイモは、母体が萎びた後もなお次世代へ命をつなごうとする、力強い生命力を備えています。比嘉は、その根源的な生命の姿を静かに写し出します。
本展では、そのようなジャガイモを捉えた新作約18点を展示いたします。
ステートメント
ジャガイモの発祥地は、南米アンデス地方(標高3000~4000m)のボリビアと言われています。現地のメルカド市場には300種以上もの品種が並び、料理のバリエーションも実に豊かです。また、山岳地帯に暮らしには「チューニョ」と呼ばれる長期保存の技術をも生み出しました。
日本へ伝わったのは江戸時代の初期・1600年前後です。オランダ人によってインドネシアのジャカルタから長崎に上陸したとされており、「ジャガタライモ」がその名の由来です。「馬鈴薯」という呼び名は、馬の飾り鈴に形が似ていたことから来たとも言われています。一方「ポテト」は、カリブ海のバタタからスペイン語のパタタに代わりポテトとしてヨーロッパ全土に広まったようです。現在、日本でも「ポテト」という呼び名はすっかり定着しています。
これほど多彩な名を持つジャガイモは、今後ますます世界の食卓には欠かせない食材として愛され続けることでしょう。
そして、ジャガイモには強い生命力があります。母体が萎びてもなお、次世代を継続させようとしている姿に根強さを感じます。
比嘉良治/Yoshiharu Higa
1938年、沖縄県名護市生まれ。写真家・画家・ニューヨーク州ロングアイランド大学名誉教授。N.Y.在住。1964年、多摩美術大学卒業後に渡米、アート・スチューデント・リーグにて学ぶ。コロンビア大学大学院修了修士号修得。制作活動と大学教育に従事。77年ロングアイランド大学に迎えられ、96年東洋人初の「最優秀教授賞」を受賞。アメリカ国内各地、日本各地、ヨーロッパ、アジアなどで個展、グループ展、国際展多数。ニューヨーク近代美術館、フィラデルフィア美術館その他アメリカ国内の主要美術館に作品収蔵及び数多くの受賞。「虹の暗箱」個展(2007年、ギャラリー冬青)、「時がこもる浜・沖縄」比嘉良治写真展(2017年、仙川・東京アートミュージアム)。著書「50歳から楽しむ・ニューヨーク散歩」(小学館)。
- ギャラリー名
iwao gallery
- 住所
東京都台東区蔵前2-1-27 2F
- 開館時間
13:00〜19:00(水・木・金)12:00〜17:00(土・日)月・火は休廊
- アクセス
都営浅草線 蔵前駅 A1出口 徒歩1分
- URL








