富士フイルム株式会社は、35mm判の約1.7倍となるラージフォーマットセンサーを搭載したミラーレスデジタルカメラ「GFXシリーズ」の最新モデルとして「FUJIFILM GFX100S」を、2021年2月下旬より発売する。
「GFX100S」は、世界最高11億2百万画素センサーや独自の色再現技術などにより、異次元の高画質を実現するミラーレスデジタルカメラ。質量約900gの軽量・コンパクトボディに、5軸・最大6.0段の手ブレ補正機構と高速・高精度なオートフォーカス(AF)機能を搭載。35mm判を超えるイメージセンサーを採用したデジタルカメラの常識を覆す、高い機動力を発揮する。
主な特長
1億2百万画素のラージフォーマットセンサーを搭載し、異次元の高画質を実現
「GFXシリーズ」のフラッグシップモデル「GFX100」で採用している1億2百万画素ラージフォーマットセンサーを搭載。高速画像処理エンジン「X-Processor 4」、圧倒的な解像力を引き出す「フジノン GFレンズ」、写真フィルムで長年培った色再現技術との組み合わせにより、異次元の高画質を獲得。写真の一部を切り出し拡大した画像でも、細部にわたるまで緻密な描写を実現。
受光性能に優れる裏面照射型のイメージセンサーを採用。超高画素でありながら、広いダイナミックレンジを生かした豊かな階調表現と低ノイズを実現。白飛びや黒つぶれを抑え、まるで肉眼で見ているような立体的な表現が可能。さらに、ラージフォーマットセンサーならではの浅い被写界深度により、豊かなボケ味による描写が得られる。
独自の「フィルムシミュレーション」に、高彩度かつ柔らかい階調表現が可能な「ノスタルジックネガ」モードを新たに搭載。本モードは1970年代にアートの分野において主流とされていたモノクロ写真に代わり、カラー写真を定着させた「アメリカンニューカラー」の色調を再現している。
コンパクトボディにより、高い機動力を発揮
ボディ内手ブレ補正機構やシャッターユニットの小型化に加え、各種デバイスの配置を最適化。ラージフォーマットセンサー搭載のデジタルカメラながら、質量約900g・高さ約104mm・奥行約87mmのコンパクトボディを実現。
筐体には高強度のマグネシウム合金を採用。特に負荷のかかりやすいマウント周辺部に十分な厚みを持たせた設計を行うことで、高剛性ボディを実現。防塵・防滴・-10℃の耐低温構造も備えているため、過酷な撮影環境にも対応する。
手に馴染みやすい形状を採用したグリップにより、高いホールド性を発揮。大型のズームレンズなどを用いて撮影する際の負担を大幅に軽減し、快適に撮影できる。
新開発のボディ内手ブレ補正機構を備え、手持ち撮影を強力にサポート
新開発の5軸・最大6.0段のボディ内手ブレ補正機構を搭載。手ブレ補正ユニットとカメラの基板を繋げる配線のレイアウトなどを最適化することで、「GFX100」の同ユニットから、体積約20%・質量約10%の小型軽量化を実現。高性能なジャイロセンサー・加速度センサーを採用するとともに、振動検出のアルゴリズムを刷新。「GFX100」と比べ手ブレ補正効果を向上させた。
高速・高精度なAF機能を搭載し、被写体を素早く正確に捉えることが可能
376万の像面位相差画素を全面に配置(カバー率約100%)したイメージセンサーと高速画像処理エンジン「X-Processor 4」により、高速・高精度なAF機能を実現。動体予測や顔・瞳検出のアルゴリズムを刷新したことで、動く被写体や人物も正確に捉え続けることができ、決定的瞬間を逃さない。暗い室内や星明り程度の明るさの屋外など-5.5EVの環境下でもスムーズなAFを実現。暗所でも被写体を高精度に捉えた撮影が可能。
4K/30P動画撮影機能などを備え、高品位な映像制作が可能
毎秒30フレームの滑らかな4K動画撮影を実現。カメラ内SDカードには、4K/30P 4:2:0 10bitでの記録が可能。HDMI出力では、より多くの色情報を記録できる4K/30P 4:2:2 10bitに対応。
デジタルシネマカメラで一般的なDCIフォーマット(アスペクト比17:9)を選択した場合、対角線約49.5mmの撮像サイズとなる。ハイエンドシネマカメラで採用が進む大型センサーよりもさらに大きな撮像サイズにより、優れた高感度性能のみならず、浅い被写界深度や広い階調表現を実現。被写体の質感や立体感、その場の空気感までも描写する高品位な映像制作を簡単に行うことができる。
高い圧縮効率の「H.264」「H.265/HEVC」規格、階調豊かな映像表現が可能な「F-Log」モード、ハイダイナミックレンジ(HDR)映像を簡単に撮影できる「ハイブリッド・ログ・ガンマ(HLG)」規格に対応。また、ビットレートを最大400Mbpsまで設定でき、映像制作の意図にあった表現方法が可能。
ATOMOS社製の「NINJA V」を使用することで、Apple ProRes RAWとして記録することができます。カメラ内で現像処理されていない動画RAWデータを用いることで、露出調整やカラーグレーディングなどを柔軟に行えるため、本格的な映像制作を実現できる。
発売時期:2021年2月下旬
希望小売価格:オープン 推定売価/699,000円(税別)
製品詳細ページ:https://fujifilm-x.com/ja-jp/products/cameras/gfx100s/