TOPNEWS & REPORTTokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13《まさゆめ》

#NEWS & REPORT Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13《まさゆめ》

2021年7月16日

Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13《まさゆめ》

東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京が、Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13のひとつとして主催し、現代アートチーム 目[mé] が企画する《まさゆめ》が、1年の延期を経て、7月16日に実施された。

《まさゆめ》とは
年齢や性別、国籍を問わず世界中からひろく顔を募集し、選ばれた「実在する一人の顔」を東京の空に浮かべるプロジェクト。
2019年3月から6月にかけて、WEBサイトやワークショップを通じて集まった顔は1,000以上。その後、顔を選ぶための参加型公開ミーティング「顔会議」(2019年6月23日実施)などを経て、2020年夏に実施を予定していましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け延期していました。これまで、” 背景が東京であることの意味” や” 作品を観ること” についてなど、多くの方々とプロジェクトの本質を共有しながら進めてきた。
公式サイト:https://masayume.mouthplustwo.me

ステートメント
私たちが直面している現在の危機。この中では「何かを計画して実行する」という、私たちの行動の根幹を支えてきた構造そのものが崩れている。もう一年余り続いている危機の中、その日々の実感は、地に足をつけ確実に歩んでいるはずの現実であるにも関わらず、まるでずっと先の未来のように、とても不確かで実態をはっきりと捉えることができない。日々見聞きすることになった医療や経済という観点は、言うまでもなく欠かすことができないものであるが、しかし、この現実を捉え、それを受け入れるには充分ではなく、別の観点「ものの見方」が必要である。チリのコピアポ鉱山落盤事故では、69日間地下深くに閉じ込められた鉱山作業者たちが、困難な生活の中で、ある日から突然、牧師や医師、記者となって、暗く狭い空間の中に「小さな社会」を見出した。「ものの見方」は、時に私たちの生存にも直結する。

人流の災害ともいわれるこの危機は、間違いなく人類によってもたらされたものであるが、いまだに受け入れ難くやり場のない感情さえ抱くことがある。しかし、どんな困難な状況であっても私たちはそれを見ようとし、感性を持ってそれを捉えようとしなければならない。何かを見出すのは後からでもいい。誰に頼まれたわけでもなく既にここに存在する人類は、これまでも広く大きな視野を持って、想像によって「後から」この世界やその存在の意味を見出してきた。この危機の渦中、それはとても難しいことだが、しかしそれでも、私たちはものを見ることを諦めてはいけない。

唐突に巨大な顔が東京の空に浮かぶ。
「当時14歳のどこにでもいる日本の少女が見た夢」のごとく、 はっきりとした理由が添えられることのないまま、日常を一瞬無化するように、前もって予告することなく、突如として実施する《まさゆめ》。この実在する誰かの顔は、SNSやメディアを通して、様々な場所から多くの視点によって眺められることになるだろう。そして、その顔はこのパンデミックの空から私たちを見返している。まるで、この状況に加担しているのは紛れもない私たち自身であるというように。

《まさゆめ》は、この困難と向き合い続ける。何かを見出すその時に向けて、どんな時も想像を続けそれを分かち合いたい。
現代アートチーム 目[mé]

目 [mé]
アーティスト 荒神明香(こうじん はるか、写真・中)、ディレクター 南川憲二(みなみがわ けんじ、同・左)、インストーラー 増井宏文(ますい ひろふみ、同・右)を中心とする現代アートチーム。 個々の技術や適性を活かすチーム・クリエイションのもと、特定の手法やジャンルにこだわらず展示空間や観客を含めた状況/ 導線を重視し、果てしなく不確かな現実世界を私たちの実感に引き寄せようとする作品を展開している。
代表作に、個展「たよりない現実、この世界の在りか」(資生堂ギャラリー、2014年)、《おじさんの顔が空に浮かぶ日》(宇都宮美術館 館外プロジェクト、2013-14年)、《Elemental Detection》(さいたまトリエンナーレ 2016)、《repetitive objects》(大地の芸術祭 越後妻有アート トリエンナーレ2018)、《景体》(六本木クロッシング2019展:つないでみる、森美術館、2019年)、個展「非常にはっきりとわからない」(千葉市美術館、2019 年)、などある。第28 回(2017年度)タカシマヤ文化基金タカシマヤ美術賞、VOCA 展2019佳作賞受賞。2021年は個展「ただの世界」(SCAI THE BATHHOUSE、7月6日~8月7日)にて新作を発表。

《まさゆめ》目[mé], 2019-21, Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13
撮影:金田幸三 - KANEDA Kozo

《まさゆめ》目[mé], 2019-21, Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13
撮影:金田幸三 - KANEDA Kozo

《まさゆめ》目[mé], 2019-21, Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13
撮影:金田幸三 - KANEDA Kozo

《まさゆめ》目[mé], 2019-21, Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13
撮影:五十嵐智行 - IGARASHI Tomoyuki

《まさゆめ》目[mé], 2019-21, Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13
撮影:五十嵐智行 - IGARASHI Tomoyuki

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