広川智基写真展「忘れてもよいこと −代々木八幡での話− 」が、RPM – RHYTHM PRIMARY MARKET内で開催される。
紹介文
広川智基の個展「忘れてもよいこと 代々木八幡での話」を2021年6月4日より開催します。3年ぶりとなる個展はこれまでポジフィルムで撮り溜めてきた日常のスナップを「忘れてもよいこと」と題しコロナ禍にシリーズをまとめ、Instagram (@hirokawaphotoworks)で発表してきました。これまで当たり前にあった日常の何気ない一瞬を切り取った本作は、新しい生活様式を求められ今まで通りの暮らしが難しいこの時期に、見る人の心により強く訴えかけます。近年ライフワークとして発表してきた都市風景や自然の作り出す畏敬のまなざしから転じ、よりプライベートな内容となっています。展覧会会場は十年来の親交となる、代々木八幡でもの作りを続けてきたシューズブランド RFW・鹿子木氏の協力を得ての開催となり、「代々木八幡での話」として近隣の地域で撮影した作品で構成します。作家の生まれ育った町をテーマに、生まれ育った町で開催する展覧会。親密な展示空間となっています。ぜひご高覧ください。
ステートメント
世の中は「忘れてもよいこと」で溢れている。そんな事を思いつつ、身の回りで起きた出来事を切り取ってきた。移動中に見かけた何気ない光景。愛犬と公園を散歩したり、友人たちと夜遅くまでビール片手に笑いあったり。世の中は様々な人の、忘れてもよいような取り留めのない出来事の連続で出来ている。だから僕もそんな日常の瞬間を「忘れてもよいこと」と名付けて、今まで写真を撮ってきた。だけど今は何気ない、忘れてもよいことの意味合いが変わって来ているように思う。今までみんなにとって当たり前の事をするのが難しくなって、当たり前でなくなってしまって、それは忘れてもよい当たり前の日常が、いかに「忘れたくないこと」であったのかを改めて考えさせられているように思う。ただそんな状況の中にも日常は続いているわけで、いつかまたみんなでくだらないことで笑ったり泣いたりする生活が出来る事を祈りつつ、何気ない出来事を拾いながら生活していきたいと思う。 今回は忘れてもよいことのシリーズから、子供の頃から慣れ親しんできた代々木八幡周辺で、撮影してきた写真を展示させて頂きます。縁の深い、いつもお世話になっている RFW で展示する事が出来てうれしいです。
広川智基/Tomoki Hirokawa
1979年東京都生まれ。 2001年日本写真芸術専門学校2部卒業、2002年和光大学芸術学科卒業。
第11回、第13回ひとつぼ展に入選。 Gallery LE DECO、PARCO MUSEUM WALL GALLERY、東京大学創立 130周年記念事業の一環として東京大学本郷キャンパスで個展を開催。Gelatin Silver Session、八王子 AKITEN アートフェスティバル、 ALBUM EXPO などのグループ展にも参加。
NHKのTV番組でのポートレイト撮影はじめ、ファッション、CD ジャケット、建築など多岐にわたってコマーシャルワークを行う傍ら、自身の作品を主にフィルムにて撮影している。 撮影対象によって35mmから 4×5の大判まで使い分け、暗室に入り自らプリントを手がける。作品制作のほか、ゼラチンシルバーセッション実行委員会のメンバーとしてアクシスギャラリーでの展覧会や高校生に暗室ワークショップを行うなどフィルム文化を保存する活動を続けている。
2007年に東京大学創立 130周年記念事業『本郷零時 3分』(東京大学大学院情報学環・フォトダイアログ実行委員会刊)、2018年には自身初の写真集『密雨』刊行。
- ギャラリー名
RPM – RHYTHM PRIMARY MARKET (シューズブランド RFW ショップ内ギャラリースペース)
- 住所
東京都渋⾕区富ケ⾕1-6-9 荒⽊ビル 2F
- 開館時間
12:00〜19:00(6/6休み)
- アクセス
⼩⽥急線 代々⽊⼋幡駅/千代⽥線 代々⽊公園駅 1番出⼝徒歩1分
- URL