石元泰博生誕100年記念展「Yasuhiro Ishimoto」が、PGIで開催される。
紹介文
PGIでは来たる6月14日の生誕100年に合わせ、PGIコレクションより、石元泰博作品展を開催いたします。
石元の空間を捉える卓越した構成力からは、写真という二次元の表現方法で被写体の本質に迫ろうとする作家の姿勢を垣間見る事ができます。特に「桂離宮」にはそれが顕著に表れています。石元はアメリカと日本という二つの文化の間で育まれた多角的な洞察力で、桂離宮のデザインにモダン建築の
様式美を見出しました。その精緻なアングルは、桂離宮という建築のエスプリを表現しています。
同様に、スナップショットの中にも緊張感のある形を見せるイメージが数多く残されています。対象をじっと見つめることで現れるシュールレアリスティックな場面を捉えており、風景を描く線を使い、写真の平面性を特徴的に生かした作品群には、ニューバウハウスの実験的な写真教育を受けた石元の鋭い視線が向けられています。
本展では、石元の造形への深い興味に焦点を当てたセレクションをご覧いただきます。初期の代表作を含むシカゴや東京で撮影されたスナップショットの他に「桂離宮」「色とかたち」シリーズを加えた、モノクロ、カラー作品合わせて約30点を展示いたします。
石元泰博(いしもと やすひろ)
1921年、サンフランシスコ生まれ。3歳で両親の故郷である高知県へ移住、1939年に18歳で再度渡米。1948年、シカゴのインスティテュート・オブ・デザインに入学し、アーロン・シスキンやハリー・キャラハンらの元、ニューバウハウスの教育を受ける。1953年に写真家として来日。シャープで理知的な石元の写真は、当時新鮮な驚きを持って迎えられたという。この年、代表作となる「桂離宮」を撮影する。シカゴや東京の都市を捉えたシリーズ、そして「桂離宮」「曼荼羅」「伊勢神宮」など数多くの作品を残した。2004年、1万点を超える全作品を高知県立美術館に寄贈。文化功労者。紫綬褒章、旭日小綬章、紺綬褒章受章。2012年逝去。正四位、旭日重光章追贈。
- ギャラリー名
PGI
- 住所
東京都港区東麻布2-3-4 TKBビル3F
- 開館時間
月〜土/11:00〜18:00(日・祝休廊)
- アクセス
東京メトロ 神谷町駅 徒歩10分 都営大江戸線 赤羽橋駅 徒歩4分
- URL