リーラ・ショーブル「Subsequence Landscape」が、KOTARO NUKAGAで開催される。
紹介文
リーラ・ショーブルは1989年生まれ。オーストラリアのメルボルンを拠点とし、写真や映像の制作活動を行っています。彼女の作品の重要なテーマは気候変動などの自然環境問題であり、今回が日本では初の作品発表の機会となります。
2015年に北極圏でのアーティスト・イン・レシテジデンスに参加、人類がもたらした自然環境への影響を目の当たりにします。人類と環境との関係を自身の研究テーマとし、2018年にはアマゾンの熱帯雨林でアーティストや研究者と共に活動をするアーティスト・イマージョン・プログラムに参加します。そこでの撮影をもとに制作されたのが今回発表するシリーズ〈Growing in the Dark〉と〈Signal〉です。
〈Growing in the Dark〉は、アマゾンの奥地に生息する植物を写真で捉えたシリーズです。過酷な環境変化に適応しながら強かに生きる植物の姿は、生命そのものの形であり崇高な神秘さをたたえています。〈Signal〉は、LEDライトを用いた映像作品のシリーズで、自然環境の中に 設置したライトを「SOS」のシグナルに見立て、自然と人間との関係を問い直す試みです。現地の研究者との間で行ったフィールドワークを通して見出された生態系の背後にある科学の存在は制作において重要な役割を担っており、環境というテーマをアートというジャンルに留まらない多角的アプローチによって見事な作品に昇華させています。
同時に、2015年に北極圏で撮影された〈North〉シリーズも展示いたします。ショーブルの環境問題に対峙する視座と、現在に至るまでの作風の変遷を辿ることができます。環境大国といわれるオーストラリアのみならず、今や自然環境問題は現在進行形で全世界が直面する大きな問題です。アーティストが作品に込めた思いを感じていただき、自然と人間との関係を地球全体の問題として、また個々人の問題としてそれぞれに考えるきっかけとなれば幸いです。
リーラ・ショーブル/Leela Schauble
1989年生まれ メルボルン(オーストラリア) 在住。
2011年にモナシュ大学 ファインアート科を優等学位で卒業、2017 年にビクトリアカレッジオブアーツ(メルボルン)にてファインアート修士取得。
主なグループ展出展歴として、Local Futures: The Culture China Young Overseas Chinese 展(2013年、何香凝美術館、中国)、Channel Festival(2015年、Q.U.A.D. Projects、メルボルン)、The Persuaded Landscape(2017年、Watch This Space、アリススプリングス、オーストラリア)、Frames(2017年、Seeing Nite Art、メルボルン)主な個展に「Signal」(2016年、バス・プロジェクツ、メルボルン)、「Taken Spaces」(2016年、パース写真センター)など。2019年、現代写真センター(メルボルン)でのILFORD のフォトメディア部門での優秀賞など受賞歴多数、着実にキャリアを重ねている。
- ギャラリー名
KOTARO NUKAGA
- 住所
東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 3F
- 開館時間
12:00〜17:00 日月祝休 ※会期・時間は国や自治体の要請等により変更の可能性あり
- アクセス
りんかい線 天王洲アイル駅 徒歩8分
- URL