テリ・ワイフェンバック写真展「Certain Places」が、ブリッツ・ギャラリーで開催される。
紹介文
東京目黒のブリッツ・ギャラリーは、米国人写真家テリ・ワイフェンバック(Terri Weifenbach)の写真展「Certain Places」を開催いたします。彼女は、日常にある何気ない自然風景のカラー作品で知られる写真家です。ピンボケ画面の中にシャープにピントがあった部分が存在する写真が特徴。夢の中にいるような、瞑想感が漂う光り輝く作品には根強い人気があります。
ワイフェンバックは、2020年3月14日から開催される「さいたま国際芸術祭2020」(5月17日まで)に参加します。2019年春に埼玉を訪れ、同芸術祭のテーマ「花 / Flower」を念頭に置いて作品を撮影しました。芸術祭では、それらの新作がメイン会場の旧大宮区役所で展示されます。また彼女は、三島のヴァンジ彫刻庭園美術館で3月20日から開催されるグループ展「The Sense of Wonder」展(8月31日まで)にも参加を予定しています。ブリッツの写真展は、埼玉県、静岡県で行われる作品展示に合わせて開催いたします。
今回の展示は、彼女の約20年以上にわたる写真家キャリアを振り返る内容となります。タイトル名が示すように世界各地で撮影された作品がセレクションされ展示されます。「In your dreams」(1997年)、「Hunter Green」(2000年)、「Between Maple and Chestnut」(2012年)、「Centers of Gravity」 (2017年)、「Des Oiseaux」 (2019年) (以上、米国ワシントンD.C.周辺)、「Lana」(イタリア)(2002年)、「Hidden Sites」(オランダ・フローニンゲン)(2005年)、「The May Sun」(2017年)(日本静岡)、そして2019年春に埼玉県で撮影された新シリーズから未発表5点を展示いたします。
ワイフェンバック作品では、撮影場所が違っていても、一貫して自然風景、植物、鳥などが撮影対象です。彼女はそれらに、自然を愛し崇拝する感覚を持って接しています。私たち日本人は、かつて山河に神の存在を感じ、それと共に生きるという自然観を持っていました。彼女は、そのような古の日本人の美意識である「優美」に共感を持って表現しており、同時に自然を神の創造物ととらえ、人間が支配し管理するという西洋の考え方へ疑問符を投げかけているともいえるでしょう。ワイフェンバック作品は、いま世界的に広がっている自然環境保護につながるメッセージを投げかけているのです。
本展では、現在はデジタル化の進行で制作が困難になった貴重なタイプCカラープリントによる作品、デジタル・アーカイヴァル・プリント作品など合計約30点が展示されます。
- ギャラリー名
ブリッツ・ギャラリー
- 住所
東京都目黒区下目黒6-20-29
- 開館時間
13:00~19:00(月〜水休廊)
- アクセス
JR目黒駅からバス、目黒消防署下車徒歩3分 / 東急東横線学芸大学下車徒歩15分
- URL