笠井爾示写真展「羊水にみる光」が、BOOK AND SONSで開催される。これはリブロアルテから発売される同名の写真集との連動企画。
紹介文
女性の魅力や個性を引き出すことに定評を持ち、いつかは息を吸うように写真を撮りたいと願う写真家・笠井爾示と、そのままの自分を大切にするためにはだかでいることを選んだモデル・兎丸愛美。写真への本能的な欲望を持った二人が2014年に一回、2019年に二回と計三回にわたり行ったフォトセッションを収めたのが本写真集『羊水にみる光』です。多くの女性達を写真に収めてきた笠井に「凡庸な言葉では言い表せない魅力を持った稀有な被写体」とまで言わしめた兎丸。彼女の無意識がもたらす柔軟なエロスと、過ぎ去るものを慈しむ優しい瞳が不思議と同居した『羊水にみる光』は、笠井の写真史において重要な意味を持つ写真集となります。また、モデルのみならず映画や舞台など、女優としても活動の幅を広げている兎丸にとっても、初のオールヌード写真集となり、記念碑的な作品となっています。二人の共通項である写真へのひたむきな愛情と懸命さを存分にご堪能下さい。
写真集『羊水にみる光』のタイトルは、本写真集のモデルである兎丸愛美自身が付けたものです。母親の温かな胎内で揺られながら羊水越しに見る光、それは新たな世界への旅立ちを指しています。内側から外側へという構造は本写真集において大切な鍵となっており、少女から女性への変容という意味も持ち合わせています。写真家・笠井爾示は兎丸愛美という一人の人間の羽化の瞬間を、慎重に抑えられた色調と光、更には、既存の枠に囚われない自由なポージングや構図で見事表現しました。鑑賞者は兎丸愛美という多面性を持った被写体に笠井同様、心を大きく揺さぶられることでしょう。写真集『羊水にみる光』は、様々な対比が用いられると共に普遍的な本質を捉えることに成功し、永遠性を帯びる写真集となりました。
写真集:羊水にみる光
著者名:笠井爾示
モデル:兎丸愛美
出版:リブロアルテ
判型:B4変形 上製本
ページ数:64ページ
発行予定:2020年2月末日予定
- ギャラリー名
BOOK AND SONS
- 住所
東京都目黒区鷹番2-13-3 キャトル鷹番
- 開館時間
12:00〜19:00(水曜日休館)
- アクセス
東急東横線 学芸大学駅 徒歩3分
- URL