藤原更 個展「記憶の花」が、コミュニケーションギャラリー ふげん社で開催される。
開催概要
藤原更は、愛知県津島市生まれの現代美術家です。コマーシャルフォトグラフの分野で活動していた藤原は、1997年に清里フォトアートミュージアムへの作品収蔵をきっかけに、アートの世界に足を踏み入れます。それ以降、写真表現の可能性を拡張するような様々な技法やメディアを駆使した作品を制作し、国内外で作品発表を重ねています。
近年は、2022年に作品集『Melting Petals』を上梓。2024年にヤマザキマザック美術館で大規模個展「Photograph 記憶の花 Sarah Fujiwara」を開催し、2025年2月から4月まで松坂屋名古屋で「Timeless Colors」が開催されています。
このたび刊行される作品集『記憶の花』は、蓮、薔薇、芥子をモチーフにして 2006〜2024年に制作された5つのシリーズで構成されています。故郷の蓮田の水路を写した初期作品「Flow」、東日本大震災後に枯れた蓮の茎を撮影した「Neuma」、鮮やかに咲き誇る薔薇の花弁を撮影した「La vie en rose」。そして、代表作の「Melting Petals」は、藤原が南西フランスで目撃した一面に広がる芥子畑の写真を、異なるライティングで再撮影したプリントに「ぼかし」や「剥離」などの手作業を加えて制作されています。
本展では、作品集の中で制作年が最も新しく、作品集の最後を飾る「Uncovered Present」を中心に展示いたします。コロナ禍を経て、「Melting Petals」で表した記憶のイメージには収まりきらない、心の葛藤や生の衝動を表した立体作品です。イメージが紙に定着する直前にインクを剥がし、露出した内面と剥き出しの現在がそのまま表出しています。写真で一瞬をとらえた過去の自分と、現在の自分を投影した、時の流れの中で揺れ動く藤原更自身のポートレートとも言える珠玉の作品群を、どうぞご覧ください。
ギャラリートーク
出演:藤原更×関次和子(東京都現代美術館 事業企画課長)
日時:4月12日 14:00〜15:30
参加費:1,000円(オンライン配信あり)
オンライン配信のアーカイブ視聴は2025年5月11日まで
申込み方法:ふげん社オンラインストア(https://fugensha-shop.stores.jp/)からチケットを購入。
(店頭支払いを希望の方はふげん社まで連絡)
藤原更/Sarah Fujiwara
愛知県津島市生まれ。現代美術家。
1999年を境にコマーシャル・フォトグラフの分野からアートの世界へと踏み出す。パリ・ブリュッセル・マドリッド、ニューヨークなど国内外で作品発表。作品集に『Melting Petals』(私家版、2022)、『記憶の花』(スタンダードワークス、2025)がある。

Uncovered Present 19 ©️Sarah Fujiwara

Melting Petals 27 ©️Sarah Fujiwara

Melting Petals 01 ©️Sarah Fujiwara
- ギャラリー名
コミュニケーションギャラリー ふげん社
- 住所
東京都目黒区下目黒 5-3-12
- 開館時間
火〜金 12:00〜19:00/土・日 12:00〜18:00 休廊:月曜日
- アクセス
JR 目黒駅 徒歩15分 JR目黒駅 西口より東急バス(黒01 黒02 黒07)「元競馬場前」下車 徒歩1分
- URL