西澤丞 写真展「超現実世界 決して交わることのない、もうひとつの世界」が、キヤノンギャラリー Sで開催される。
開催概要
本展は、写真家の西澤丞氏による写真展です。氏は「見えない仕事を、可視化する。」というコンセプトのもと、私たちの暮らしを支えているインフラや科学など、一般の人が立ち入ることのできない仕事現場やそこで働く人々を被写体に撮影を続けています。
本展では、高速道路の建設現場や核融合の研究施設、ロケットの建造現場、製鉄所、変電所など、通常は立ち入り禁止の現場で撮影された作品を56点展示します。そこで働く人々のそばで、当事者の目線に立って撮影された氏の作品は、一般の人が立ち入れないために認知・理解されづらい仕事の現実、裏側の世界を写し出しています。
ステートメント
写真を撮る時に、いつも感じていた。自分が見ている世界は、何かの表面でしかないんじゃないかという感覚。そして、ある時、気がついた。普段見ている世界とは決して交わらない、もうひとつの世界があることを。
私が見つけた被写体は、「立入禁止」と書かれた扉の向こう側にあった。インフラや科学、工業、エネルギーなど、暮らしを支え未来を作るための重要な仕事や産業だ。そして重要であるにも関わらず、求人をしても人が集まらない、関係者からの理解を得られないなどの問題を抱えていた。面白い被写体があり、解決すべき問題がある。このことに気がついた時から、私の写真家としての歩みがスタートした。それから約20年。社会との関わり方を模索しつつ、常に前例のない撮影をしたいと思って活動をしてきた。写真家としての存在意義が、その2点に集約されていると考えたからだ。いまだに達成できているとは言い難いが、これまでの試行錯誤を、ひとまず写真展という形でまとめてみることにした。なお、この写真展では、ネットで画像検索しても出て来ないような被写体が並ぶため、展示物とは別に解説文を用意した。写真だけをご覧いただくも良し。解説文と一緒にご覧いただくも良し。お好きな方法で、立入禁止の現場の数々を、お楽しみいただきたい。
西澤丞 (Nishizawa Joe)
「見えない仕事を、可視化する。」というコンセプトを掲げ、科学や工業、インフラなど、一般の人が立ち入ることのできない場所での撮影を行っている。写真は、Aperture Gallery(ニューヨーク)、バルセロナ現代美術館、東京都現代美術館などで展示されるとともに、TIME誌をはじめとする多数の雑誌でも取り上げられている。著書は、「DEMIURGOS」「福島第一 廃炉の記録」「MEGA-SHIP」「鋼鉄地帯」など。愛知教育大学美術科卒。愛知県出身、群馬県在住。
https://joe-nishizawa.jp/
- ギャラリー名
キヤノンギャラリー S
- 住所
東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー1階
- 開館時間
10:00~17:30 日・祝休
- アクセス
JR 品川駅 徒歩約8分
- URL