エドワード・ホール写真展「Floral Intimacy」が、iwao galleryで開催されている。
開催概要
1970年後半、エドワード・ホールはボストンにて写真家としての活動をスタート。その後、ニューヨークに移りキャリアを積み商業(広告)的な活動も始める。2003年、日本に移住。日本の美学と日本各地で過ごす時間の影響を受けながら、写真家としての旅を続けている。
彼は花を撮ることは人を撮ることとに似ている言う。時間の経過で被写体の表情は変化する。古典的題材でもある花の静物をポートレートの一形態としてアプローチする。細やかな洞察力で撮影した花(静物)14点に人物ポートレート(プライベート作品・非売品)を 2点加え展示。今回、日本では初個展となる「Floral Intimacy」を開催する。
プリントは全てPIEZOGRAPHY
PIEZOGRAPHY:アメリカで開発されたモノクロ専用インクを特別なプリンタドライバで出力する最高級のモノクロプリント。従来の3段階グレーインクにカラーインクを混ぜて出力する方法ではなく、7段階のグレーインクだけを使用してプリントするため、非常に高いシャープネスと豊かなグラデーションを実現。描写性の高いシャドウとハイライト、そして優れた保存性がある。
ステートメント
日本の生け花、ルネサンス期のオランダの静物画、フランスの印象派の野外絵画など多くの文化には、花にまつわる芸術の長い歴史がある。いずれの場合も、アーティストは自然への敬意と作品を融合させている。
何らかの形で、芸術は私たち人間の存在における自然や環境の影響に作用する。アイデアがどこから来るかは重要ではなく、重要なのはアーティストがなぜそれを追求することを選んだかである。アーティストが伝えたいと思う感情は、アーティスト自身の人間性と彼らを取り巻く世界との架け橋にもなる。
大理石の彫刻やフレスコ画、水彩画のように一度描いてしまうと、油絵や粘土のように気持ちを切り替えて描き直すことができない形態もある。これは花材を撮影する際にも言えることで、2時間後に撮り直せば、被写体の表情は変わってしまう。その結果、私は常に前進している。もちろん、新しいことに挑戦することはできるが、後戻りはできない。
私にとって、花を撮ることは人を撮ることに似ている。被写体にまったく同じものはなく、それぞれが真っ白なキャンバスや空のフレームを背に自分自身の自己像を提示する。その出発点から、私は被写体の個性や独自性を調査し、見る人が自分の記憶と結びついたり、新たな記憶が生まれたり、自分自身について新たな発見をしたりするような、ある種の感情を伝える方法をとらなければならない。そのプロセスにおいて、形、質感、光と影が重要な役割を果たすのは明らかだ。私は常に花の静物をポートレートの一形態としてアプローチしようとしてきた。
エドワード・ホール
1979年、ボストンのフィリップ・ポルセラとジャック・リッチモンドのスタジオで見習いアシスタントとして写真家としての活動を開始。 1980年、マサチューセッツ州バイフィールドのイームズ・ギャラリーで初の個展を開催。1981年にニューヨークに移り、リチャード・ジェフリーズ、レベッカ・ブレイク、ビル・キングなど様々なスタジオで照明助手としてキャリアを積み、商業的な活動も始める。2003年、日本に移住。
https://edwardhallphotography.com/
- ギャラリー名
iwao gallery
- 住所
東京都台東区蔵前2-1-27 2F
- 開館時間
12:00〜19:00(木・金・土)12:00〜17:00(日)月・火・水は休廊
- アクセス
都営浅草線 蔵前駅 A1出口 徒歩1分
- URL