子どもの発達をサポートする玩具などを販売する Borderless Kids (ボーダーレスキッズ)と Takako Noel氏とのコラボレーションによる写真展 『その視線たちの真ん中に立つと』が、渋谷ヒカリエで開催される。
Borderless Kids代表 高橋奈津子
Takako Noelさんに撮影していただいたのは 「障がい」 を持つ子どもたちと、そのきょうだいや親友の子どもたち8名です。
「多様性」 や 「インクルーシブ」 といった言葉を日常の中でも耳にするようになった昨今ですが、一般の人々が当人たちと交流し、理解を深められる機会は決して多くありません。
現在も、公教育や福祉をはじめ、実社会の様々な現場において 「ふつう」 と 「障がい」 には見えない壁が厳然と存在していることを、自閉症の息子を育てる当事者として強く感じています。
この写真展は、漠然としたイメージだけが流布している 【 彼ら・彼女ら】 のキャラクターを、この社会を生きるすべての人に知ってもらうための試みです。
モデルになってくれた子どもたちの、真っ直ぐで、純粋で、皆と同じように少しだけ複雑な心を、Noelさんの作品を通して感じて欲しいと願っています。
この視線たちの真ん中に立ったとき――
「ふつう」 と 「障がい」 を隔てる壁について、考えるきっかけになってくれたら嬉しいです。
Takako Noel
風を注意深く観察する子、お気に入りの恐竜のおもちゃを目を瞑って触りながら手だけの感覚で楽しむ子、新しい漢字を発明する子、シャボン玉や小人探しに夢中の子。
彼らは無意識のうちに社会が形成する不必要な 「こうであるべき価値観」 や 「見栄」 「常識」 から遠く離れた、美しい透明の惑星に住んでいて、その惑星におじゃました私の汚い色で塗られた脳みそを綺麗に洗い流してくれました。
物質主義的価値観の限界がきて、誰もが本当の幸せとは何か改めて問い直し始めてしばらく経ちますが、まだまだこの世界は進化の過程段階にあります。
ほんとうの幸せとは何か?
その根源的な問いに対してのヒントを子供達は教えてくれます。
写真展で彼らの視線が交差する中に立ち、子供たちのエネルギーを感じ、その美しい瞳を曇らせない社会とはどんな社会なんだろう? と想像していただけたら嬉しいです。
彼らが地球に生まれたことは宇宙からのギフトであり、これからの未来の希望の光です。
「その視線たちの真ん中に立つと」 開催記念トークイベント
出演:Takako Noel(ヴィジュアルアーティスト)× 一ノ瀬メイ(パラリンピアン)
撮影時の裏話や、誰もが生きやすい社会の在り方などについて。
日時:2024年4月2日 18:00~19:00
場所:渋谷ヒカリエ 8F COURT(参加無料)
Takako Noel/ヴィジュアルアーティスト
フィルムカメラを駆使し、自身の死生観を表現した夢と現実の狭間のような幻想的な作風で知られる。
現在は東京とメキシコを拠点に活動。上智大学卒。
London College of Fashion, Fashion media and communication科修了。
1991年東京生まれ。
http://l-mg.jp/member/takako_noel/
一ノ瀬メイ/パラリンピアン、モデル、パブリックスピーカー
生まれつき右肘から下がない先天性右前腕欠損症。一歳半から 水泳を始め、史上最年少13歳でアジア大会に出場。2016年リオデジャネイロパラリンピックでは8種目に出場し、現在も7種目の日本記録保持者として世界の舞台で活躍。現役引退後の現在はモデル、スピーカー、俳優など活動のシーンを広げ、サステナビリティや多様性などについて積極的な発信を行う。1997年生まれ。
https://mei-ichinose-official.studio.site/
Borderless Kids
すべての子どもが楽しく遊べる玩具をセレクトし販売するオンラインショップとして2019年に創業。
知的障がい者を積極的に雇用し、安心・安全な材料で作られている日本理化学工業のKitpasクレヨンのほか、発達障がい研究の先端国であるアメリカ製の玩具などを扱う。代表が自身の育児経験を活かしたオリジナル商品も展開する。
https://borderless-kids.com
- ギャラリー名
渋谷ヒカリエ 8F aiiima 1 Gallery | Creative Lounge MOV
- 住所
東京都渋谷区渋谷 2 丁目 21-1
- 開館時間
4月2日:14:00~ 20:00/3日~6日:11:00~18:00/7日:11:00~17:00
- アクセス
JR 渋谷駅 徒歩5分
- URL