小見山峻の新作写真集「call, overhaul, and roll」が、ピンホールブックスより発売されている。
横浜から札幌まで、
迷いと共にバイクで駆け抜けた
1500キロメートルの記録
今作『call, overhaul, and roll』は写真家小見山峻による約4年ぶりの写真集。効率の良さが圧倒的正義になりつつある現代社会。その中で「迷う」ということのポジティブな意味を追いかけ、実際に自らが、ならば迷うだけ迷ってみせよう、という決意のもと小見山の住む横浜から札幌まで、バイクに跨り、彷徨い寄り道を繰り返しながら走り抜けたロードトリップの一部始終。閉塞した社会からの脱出、死別した親友への葬い、徹底的な物理的孤独への願望、そしてバイクだからこそ感じられる風の肌触りへの欲求…様々な感情に後押しされ飛び出したこの旅は、写真家ではなく一人の人間としての逃避行であり、決して撮影をすることは目的としてはいなかった。結果、記録として残していたこれらの写真たちは、これまで以上に純粋な好奇心を浮き彫りにするものたちとなった。
粛々と積み重ねられてゆく旅の景色に、音楽家TAIHEIによる書き下ろし楽曲、音楽ジャーナリスト有泉智子とファッションデザイナー吉田圭佑による寄稿文が彩りを添える。
「call, overhaul, and roll」
写真:小見山峻
テキスト:有泉智子(MUSICA 編集長、音楽ジャーナリスト)、吉田圭佑(KEISUKEYOSHIDA デザイナー)
音楽:Taihei Sakurauchi
デザイン:泉 美菜子(PINHOLE)
判型:A5版 ハードカバー上製本/216P(図版134点+テキスト6p)
価格:通常版3,900円+税、プリント付き特装版 A4 サイズ:30,000円+税/A3 サイズ:50,000円+税
印刷:藤原印刷株式会社
予約・購入:https://pinholebooks.stores.jp/
取扱問合せ:pinholebooks@gmail.com
小見山峻
神奈川県横浜市出身。「現実の出来事に対する視点を記録する」という写真の本質を突き詰め、コンピュータによる合成加工などに頼ることなく、グラフィカルな世界を建築する。2018年JWアンダーソン主催の “YOUR PICTURE / OUR FUTURE” にて日本人で唯一ファイナリストに選出されるなど、海外からの注目も集め、同年に初の写真集「hemoglobin」を出版。主な個展に同名の「hemoglobin」、「冴えない夜の処方箋」、KYOTO GRAPHIE KG+「なにものでもないものたちの名づけかた」など。2021年に渋谷PARCO 10F屋上スペースを全面的に使用した大規模インスタレーション展示「風が応える」を開催するなど、常に「写真」でありながら、そのアウトプットは多岐にわたる。
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