「Across The Waters」港 千尋 写真展が、iwao galleryで開催される。
紹介文
ブラジル、赤道地帯、ダブリンの一日から洞窟へ、時を遡るイメージの旅を全4章でたどる『Across The Waters』刊行を記念し、著者、港 千尋による写真展を開催。『Across The Waters』に収録された写真のなかから、著者のセレクトによるプリント作品を展示いたします。
ステートメント
私が最初に南米の地を踏んだのは 1982年だった。マイアミを経由しカラカスに入り、そこから空路でマナウスに入った。ブラジル、アマゾナス州の州都マナウスは、気が遠くなるような茫漠たる熱帯雨林のなかに出現した、輝く奇跡に見えた。ワールドカップの熱気をよそに、ピラニアを釣ったり、ジャングルにある蔓草を探したりして過ごし、それから船でアマゾン川をくだり、途中大小の村に寄り道した。河口の街ベレンからは、陸路でリオデジャネイロを目指した。今回発表する写真のうち、日付が古いのは、ボートやバスを乗り継ぎ、およそ2ヶ月半かけてブラジルの大西洋岸や内陸部を旅した時のものである。
港 千尋(みなとちひろ)
1960年神奈川県生まれ。写真家。世界を移動しながら創作、研究、執筆、発表を続けている。国際展のキュレーションなども手がけ、あいちトリエンナーレ2016では芸術監督を務めた。写真展「市民の色 chromatic citizen」で 2006年度第31回伊奈信男賞受賞。写真集に『瞬間の山』(インスクリプト 2001)『文字の母たち』(インスクリプト 2007)など。『風景論—変貌する地球と日本の記憶』(中央公論新社 2018)で 2019年度日本写真協会賞を受賞。近著に『現代色彩論講義ー本当の色を求めて』(インスクリプト 2021)、『写真論—距離・他者・歴史』(中央公論新社 2022)。多摩美術大学情報デザイン学科教授。


- ギャラリー名
iwao gallery
- 住所
東京都台東区蔵前2-1-27 2F
- 開館時間
12:00〜19:00(月・火・水休み)
- アクセス
都営浅草線 蔵前駅 A1出口 徒歩1分
- URL