剣山荘
CD+Ca=久松陽一
Dir+Ca+Edit=小野田陽一
久松陽一
「そこに山があるから」
登山家ジョージ・マロリーの有名な言葉にあるように、
なぜ山に登るのか聞かれるとあまり答られない。
2才の時から山岳部だった父に山に連れられ、子供の頃から山に親しみがあったからか、山に身を置くことは自然なことで居心地がいい。
7年前に剱岳に出会ってからは取り憑かれたように、毎年登っているのですが、
剱岳は昔から地獄の針の山と畏れられ、弘法大師が草鞋三千足を使っても登れなかったという伝説があるくらい、国内一般ルートで最難関「岩と雪の殿堂」としてアルピニストが憧れる山です。
険しくトゲトゲした岩の塊のような山だけど、その姿はとても美しく表裏一体で、まさに、地獄の針の山であり天国の山。その天と地のはざまにいるからこそ見えるものがあってワクワクするし、生かされていることにありがたみを感じます。
映像では、その地獄であり天国でもある相反する世界でバランスを保つ剱岳と、その剱岳に登る人たちをふもとでそっと支える剣山荘を表現しました。
まだまだ表現したいことはたくさんあるので、第二弾も楽しみに、また山に登ります。
剱岳に最大の敬意と感謝を込めて。
久松陽一/Creative Director / Graphic designer
1981年長崎生まれ。2006年多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。シンガタ、Hotchkissを経て、2021年株式会社「andyo」を設立。企業、商品のブランディングのためにクリエイティブディレクション、アートディレクションを行う。商品開発、CI、VI、パッケージデザイン、まちづくり、行政の起業実践アドバイザー業務など、様々な領域で活動。
https://andyo.jp
小野田陽一
剣山荘プロモーションムービーの
ディレクション、撮影、編集をさせていただきました。
剣山荘を訪れる方々は剱岳の登頂が目的ですので、
剱岳の格好良さと剣山荘の温もりが折り重なるような映像を目指しました。
冒頭部分は剱岳周辺の雄大な自然をたっぷりと入れ、
メインにはこの動画のハイライトでもある、剱岳や剱岳に向かう途中の稜線をドローンで空撮しています。
終盤は剣山荘で働く方々の様子を情緒的に撮影しております。
移動に2日間、剣山荘周辺での撮影に2日間、計4日間のロケ撮影。
山での撮影はスチールでは慣れていたのですが、
最小スタッフでの動画の撮影、また山で本格的にドローンを飛ばすのは初めての経験でした。
機材を担ぎながらの移動や撮影、バッテリーの充電や撮影データの管理は想像以上に大変で、
途中ハプニングもあり、何度も心が折れそうになりました 笑
そんな中、朝焼けの剣山の美しさ、山で食べる食事の美味しさ、自然界で暮らす動物達との出会いに感動し、
登山者の方々が楽しんでいる様子や、剣山荘で働くスタッフの皆さんの姿は心に響くものがありました。
久松さんとはこれをシリーズにしたいね、
と話をしており、第二段の撮影も楽しみにしています。
小野田陽一/Photographer / Director
1982年 神奈川県生まれ。10BANスタジオ、文化出版局写真部、泊昭雄氏アシスタントを経て、2011年独立。
2020年 写真と映像のスタジオ 「SEEHOOT」 設立。
2021年 三浦半島の麓、三崎に「gallery nagu」をオープン。
フォトグラファー、撮影ディレクター、ギャラリーのキュレーター等、多岐な領域で活動している。
https://yoichionoda.com