KYON.J 作品展「GRACE OF LIGHT」を観てきました。
GRACE OF LIGHTは「光の恵み」という意味。前回、Sony Imaging Galleryで個展を開催してから約2年。その間に撮影した世界の風景が展示されている。
作品は、すべて無光沢紙にプリントされていた。ガラスやアクリルを挟まず、プリントにそのままマット加工のみで押さえているので、写真が見やすい。ギャラリー内は撮影可のため、来場者がカメラやスマホで写真を撮っても、光が反射しないため写しやすいと思う。
朝や夕方などのマジックアワーに撮られている作品が多いが、色味自体に派手さはなく、ナチュラル。山の頂にだけ陽があたって麓は暗く沈むであろう写真は、暗部を軽く起こしている程度にみえる。
そのため、無光沢の大判プリントの前に立つと「その場所に自分が存在しているかのよう」に感情移入しやすい。A4サイズではわからないディテールまで見られるは、大判プリントの魅力である。レタッチでキラキラさせた「インスタ映え写真」を見慣れた眼にも優しい(笑)。
展示作品は販売も行っている。プリントの売上は、すべて国際非営利団体Orbisへ寄付され、眼の疾患に悩む子供たちの治療と治癒研究に活用されるとのこと。
東京の展示は8月22日まで。その後は各地のソニーストアで展示を行う。
KYONさんの活動のこれからに注目していきたい。
SHOOTING編集長・フォトプロデューサー
坂田大作
Web Magazine「SHOOTING」編集長。株式会社ツナガリ代表。もと月刊「COMMERCIAL PHOTO」編集長。フォトディレクター、エディター、プロデューサー。REP ONE(amana)マネージャー。
Webサイトを運営する傍ら、約600ページの「SHOOTING PHOTOGRAPHER + RETOUCHER FILE」を7年連続で発行。アマナトークラウンジや、日本最大の写真イベント「CP+」で毎年多くのステージを企画・登壇するなど、「写真」を軸に、ウェブ、出版、トークイベント等、メディアの垣根を超えて活動していいる。
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