小林伸幸写真展『奥秩父』 〜自然の肖像 / 八百万の神々〜 が、ギャラリー冬青で開催される。
ステートメント
昨年8月、ふとした思いから埼玉県は秩父に移り住みました。
当時の都内の住まいは告知後僅か1週間で売れてしまい、まだ移住先も決まっていなかった僕は随分と焦ったものでした。
ですが拾う神はちゃんといてくれるもので…、それまで2年程探し続けていても見付からなかった、極めて理想的な物件を授けてくれました。
それが秩父でした。
ただ住所的には「秩父市」でも、立地的には市の中心部からは幾分か離れ、神様の使いとして狼を祀ることで知られる三峯神社に程近い、いわゆる『奥秩父』として括られるエリアでした。
そのためどこまでも山深く緑豊かで、植生の多様性に富んだこの地に胸が踊りました。
それもそのはず、この地域の約84%は森林で、秩父多摩甲斐国立公園のほか5つの県立公園が連なり、盆地特有の内陸気候により寒暖の差が激しいため、四季折々の特徴が明瞭に出やすいのだそうです。
春は彩り、夏は緑旺盛、秋は赤黄に染まり、冬は一面銀世界。
この地をじっくりと撮影してみたくなるのも自明の理というものです。
基本テーマはこれまでと変わらぬ「自然の肖像 ~八百万の神々~」ですが、そのシリーズ3作目として、この度は奥秩父エリア限定での撮影を試みた意欲作。
撮影期間が短く、まだまだ不十分ではありますが…、移住を機に取り組み、奥秩父の神々を真摯に捉えた本展、どうかご高覧いただければ幸いです。
小林伸幸
1970年埼玉県横瀬町生まれ。1991年、東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)卒業後、編集プロダクションでの専属カメラマンを経て1993年に独立。広告、雑誌、PR誌、IR等における人物撮影全般に携わり、場や被写体の雰囲気および空気感を活かした撮影を得意とする。特に一般人/企業人の撮影には定評があり、雑誌編集経験に基づくイメージ構築と撮影ディレクションを売りとしている。2001年よりN.Y.にてファインアーツの基礎とオルタナティブ・プリント技法を学び、「八百万の神」を主題に細川紙(和紙)とプラチナプリントを高次元で融合させたファインアーツ制作を積極的に展開。2005年からEU圏を中心に作品展開を試み、本格始動となった2014年度の各国での個展開催に伴う観客動員数は15,000名を記録。翌2015年も5カ国8ヶ所で展示を行うなど、その作風と精神性は多くの人々を魅了し、国内外で好評を博している。以後、定期的に作品発表を行い現在に至る。著書に「自然の肖像 〜八百万の神々〜」「自然の肖像 〜八百万の神々〜『幽玄』」がある。
・ 遺影撮影イベント「Oh!? 遺ぇ〜い!!」主宰(2006〜)
・ APA日本広告写真家協会 正会員(2009〜)
・ 3.11肖像写真プロジェクト 代表(2011〜)
・ 一般社団法人 日本経済団体連合会 写真レクチャー講師(2011〜2017)
・ 原宿東郷記念館 顧問(2015〜)
・ JiLLA 日本イラストレーション協会 写真レクチャー講師(2016〜)
http://zenne-inc.com/
- ギャラリー名
ギャラリー冬青
- 住所
東京都中野区中央5-18-20
- 開館時間
11:00~19:00 日・月・祝日休廊(入場無料)
- アクセス
東京メトロ 丸ノ内線 新中野駅 徒歩5分
- URL