佐藤信太郎作品展「The Origin of Tokyo」が、PGIで開催される。
紹介文
佐藤信太郎は、歓楽街の様相を捉えた約20年前の「夜光」から、非常階段の上から俯瞰してみる東京「非常階段東京」と、スカイツリーができることで変わっていく土地の歴史を見つめた「東京|天空樹 Risen in the East」と、常に生き物のように変化し続ける都市を記録する作品を制作しています。目に見える都市の変化をただ記録するのではなく、土地の持つ歴史や記憶と、人間の営みが交差して立ち現れる、特有の雰囲気(ゲニウス・ロキ、地霊)を写真で表現することが、佐藤の作品制作の根底にあるテーマです。
2020年のオリンピックを控え、新たな開発、建設が目の前で進んでいます。本作では、変化の激しい東京の中でも、その土地のかつての面影を残す皇居周辺が題材になっています。徳川家康は、鬼門、裏鬼門など、中国から伝わった宗教的な思想に倣い、江戸という都市を設計しました。佐藤は、現代の生活からは縁遠いそうした考え方が基となり、その上に現代の都市東京が成り立っていること、日々が営まれていることに、眩暈がするような不思議な感動を覚えたと話しています。本展ではアーカイバルピグメントプリント約5点を展示いたします。
佐藤信太郎
1969年東京生まれ。1992年、東京綜合写真専門学校卒業。1995年に早稲田大学第一文学部を卒業し共同通信社に入社。2002年よりフリーの写真家として活動する。
生き物のように変貌する都市を、自身のテーマ「土地の持つ歴史や記憶と、それによって現れる特有の雰囲気(ゲニウス・ロキ、地霊)」から写し出す独特の作品を発表している。
2012年に林忠彦賞、2009年に日本写真協会賞新人賞を受賞。『夜光』(P.G.I., 2014)、『The spirit of the place』(キヤノンギャラリーS, 2014)など、国内外で個展、グループ展を多数開催。写真集に『夜光』、『東京|天空樹 Risen in the East』、『非常階段東京 -TOKYO TWILIGHT ZONE-』(いずれも青幻舎)などがある。
- ギャラリー名
PGI
- 住所
東京都港区東麻布2-3-4 3F
- 開館時間
11:00〜19:00(月〜金)11:00〜18:00(土) 日・祝日休館
- アクセス
都営大江戸線 赤羽橋駅 徒歩5分
- URL