高倉大輔作品展「monodramatic / loose polyhedron」が、ソニーイメージングギャラリーで開催。「SHOOTING」でも紹介してきた「monodramatic」と、新シリーズ「oose polyhedron」で構成される。

紹介文
本作品展「monodramatic / loose polyhedron(モノドラマチック/ルーズポリヘドロン)」の『monodramatic 』はmonodrama(一人芝居)+ dramatic(ドラマティック、劇的な)を繋ぎ合わせた造語である。高倉氏のバックボーンである演劇やデザインの要素を盛り込み、"一人芝居"をモチーフとした作品シリーズだ。
人の持つ多面性や可能性、人々の中に渦巻く"多次元の自分"を物語とともに表現すべく、主に俳優や身体表現者を被写体に起用して、彼らの想像力や演劇的な表現力を引き出して一人の人物の様々な動きや表情をデジタル的に画像合成し1枚の写真として表現している。今までの受賞歴は全てこのシリーズによるものである。

『loose polyhedron(緩やかな多面体)』は、monodramaticシリーズから派生した新しいシリーズで、<感情のタイポロジー(類型学)>をイメージして作られた作品群である。五角形の感情バランスチャートを撮影の前に書いてもらい、それをベースにその人物の感情を画像合成し視覚化したユニーク極まる作品シリーズだ。バランスチャートには<喜怒哀楽>という感情が日常どんなバランスで自分の中に存在し表出するのかを記入してもらう。バランスはどんな環境にいるかなど時によって同じ人でも変わるものであるし、そもそも喜怒哀楽というものはあくまで感情をとても大まかに分類した日本語であるので、それぞれの感情の解釈も人によって異なるということを前提にしてもらった自由な記入である。作品は中央にフラットな感情の状態の被写体を置き、ピントはそこにだけ合わせ、その背後には左から<喜怒哀楽>の順に感情を出してもらい撮影していく。そして最後にデジタル処理で丁寧に合成し完成させる。

実際の撮影は、感情バランスチャートでリサーチした結果をレンズからの距離に反映させている。つまり普段素直に出している感情はより前の位置で、抑えていたり、あまり表に出すことが少ない感情についてはレンズから離れた距離に配置し、撮影しているのである。合成された1枚からは、その人の持つ表情のバリエーションや、普段は隠されている感情までも見えてくる。このシリーズは、五角形の感情バランスチャートからpentagon(五角形)と呼んでいた。しかし、人の感情(喜怒哀楽)のパラメータは人によっても違い、その場の状況によっても違う多面的な要素が複雑に絡み合ったもので、かっちりとした平面的なpentagon(五角形)ではなく、もう少し"ゆるっとした立体"のイメージにしようとした結果『loose polyhedron(緩やかな多面体)』となった。

 この2つのシリーズは画像合成をすることで成立した表現である。ランダムに撮影をし、ランダムに合成したのではなく前述のとおり、緻密に計算された設計図(作品イメージ)を基に素材を1つ1つ丁寧に積み上げて出来た作品はデジタルだからこそ可能な表現だが、表現されたそれは非常に人間的で"人間とは"という"問い"を見る側に投げかける作品展だ。

展示会風景


 

展示会情報

ソニーイメージングギャラリー
http://www.sony.co.jp/united/imaging/gallery/index.html

ギャラリー名
ソニーイメージングギャラリー
ギャラリー2
住所
東京都中央区銀座5-3-1 ソニービル6階
開館時間
11:00~19:00(最終日は15:00まで)
会期中無休
アクセス
東京メトロ 丸の内線 銀座線 日比谷線 銀座駅 徒歩1分