奈良原一高作品展「消滅した時間」が、FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館で開催されている。

近年、再評価されている奈良原さんの写真。FUJIFILM SQUAREでは、期間を分け、二部構成で作品を紹介する。

第一部 『近くて遥かな旅 1954 -1974』
第二部 『眺めの彼方 1970 - 2002』
開催期間:
第一部 6月1日〜7月31日
第二部 8月1日〜9月30日

紹介文
奈良原一高は、美術家の靉嘔(あいおう)や池田満寿夫らと活動していた1956年、初の個展「人間の土地」を開催し、この写真展が大きな反響を呼んで、閉幕後、一躍、写真家と呼ばれる存在となりました。個人の視点から描き出す新しいフォト・ドキュメンタリーは、戦後日本の写真表現を切り拓き、奈良原はその旗手として活躍しました。1960年代から80年代には国内外を拠点に精力的に作品を発表し、1990年以降は次々に病に襲われながらも、それを題材に好奇心あふれる作品を生み出しました。

本展のタイトル『消滅した時間』は1970年から74年にアメリカで撮影され、1975年に出版された写真集のタイトルに由来します。このシリーズは奈良原にとって、写真家として生きていく自分を発見した作品であり、スケールの大きい時空間の表現は彼の真骨頂と言えるでしょう。本展はこのシリーズを分岐点に1954年から74年までと1970年から2002年までの二つの時代に分けて、それぞれに〈消滅した時間〉を含む二部構成で展示します。第一部は『近くて遥かな旅 1954-1974』と題し〈無国籍地〉、〈人間の土地〉、〈王国〉などのフォト・ドキュメンタリーを、第二部は『眺めの彼方 1970-2002』と題し〈復活〉、〈インナー・フラワー〉などの実験的な作品を中心に、約半世紀におよんだ奈良原一高の多彩な代表作の数々をダイジェストで展観します。タイトルはともに奈良原自身の言葉によるもので、彼の写真家を自覚するまでの道のりと、尽きない好奇心を象徴しています。

奈良原一高 
1931―1931年、福岡県に生まれる。本姓・楢原。1954年、中央大学法学部を卒業後、早稲田大学大学院芸術専攻(美術史)修士課程に入学。1955年、美術家の靉嘔(あいおう)、池田満寿夫らが結成したグループ「実在者」に参加。1956年、初個展「人間の土地」(銀座・松島ギャラリー)が大きな反響を呼ぶ。1959年、同大学大学院芸術専攻修了。同年から1961年までVIVOに参加。およそ半世紀にわたり国内外を拠点に活動。現在は病気療養中。写真集、展覧会などで数多くの作品を発表し、芸術選奨文部大臣賞、日本写真協会賞、紫綬褒章など受賞、受章多数。近年も作品を発表し、国際的に高く再評価され、新たな注目を集めている。

展示会風景


「Château de Sceaux Double Vision - Paris 2000 - 2002」
〈天〉より 2000-2002年 ©奈良原一高


「沈黙の園」〈王国〉より
1958年 ©奈良原一高
 

「インナー・フラワー ばら・ティネケ」
〈空〉より 1991 年 ©奈良原一高
 

「アメリカ・インディアン村の二つのゴミ缶」
〈消滅した時間〉より 1972年 ©奈良原一高

展示会情報

FUJIFILM SQUARE
http://fujifilmsquare.jp/detail/16060104.html

ギャラリー名
FUJIFILM SQUARE 写真歴史博物館
住所
東京都港区赤坂9丁目7番地3号
開館時間
10:00~19:00 (入館は18:50まで)
会期中無休 入館無料
アクセス
東京メトロ日比谷線「六本木駅」4a出口より徒歩5分
都営大江戸線「六本木駅」8番出口と直結