柴田敏雄写真展「Bridge」がキヤノンギャラリーSで開催される。

このシリーズは、約3年前にベルギーの建築家で構造エンジニアのローラン・ネイ氏の依頼により、ネイ氏が設計した数々の「橋」を写し撮ったもの。
タイトル「Bridge」のもと展示される写真群は柴田さんの眼を通して再構成された作品で、それぞれの「橋」が持つ機能性に加え、ネイ氏独特の美学や感性が込められた構造物が放つ「美の本質」を捉えている。

ステートメント
約3年前、ベルギーの建築家で構造エンジニアのローラン・ネイ氏に、彼の設計した「橋」を私の写真で作品化できないかと依頼された。
私は、1970年代後半から4年ほどベルギーのゲントにいたことがある。
そんな縁もあり、その計画を尋ねてみると、彼の答えは「現時点では具体的には決まってはいないし、どうするのか特に目標はない」とのことだった。
特別に曖昧な言葉の響きに惹かれて、この不思議な申し出にますます興味を持ち、更に深く話を聞いていく。すると彼のプロジェクトの進め方自体がとびきりオープンな感じで、場所、環境、コスト、また地域住民の意見などをもとに、ネイ氏独特の美学でデザインと設計を進めていくのだと言う。ことの成り行きに制作を委ねる感覚は、何となく私自身の「場を借りる」という考え方、状況を受容し変換させるパッシブな制作の方法論とも重なるところがある。
ネイ氏の仕事はベルギー、オランダそして自身の出身地であるルクセンブルク、いわゆるベネルクスを中心として世界中に広がり、時間とともに増え続けている。ベネルクスにあるいくつかの「橋」は、フランスとドイツの間に位置し、地政学的に歴史的な争いごととも深く関連するものも多い。
私は、季節や時間を変えて幾度も「橋」を往来しつつ、遠くからただ斬新なモニュメントとして俯瞰するだけでなく、機能面にも目を向け、使用する側から見えてくる「オブジェ」として追求した。
(追記)
ネイ氏が現在進めているプロジェクトの一つに、長崎の出島に架ける「出島表門橋」がある。また、この地と歴史上の関わりが深いシーボルトが住んでいたオランダのライデンにも、ネイ氏による「橋」の建設計画が進んでいる。

講演会
日時:2016年5月14日 13:30~15:00
会場:キヤノン Sタワー3階 キヤノンホールS
ゲスト:ローラン・ネイ氏(建築家・構造エンジニア)
定員:先着300名
申込方法:canon.jp/eventより
参加費:無料
 

展示会風景


展示会情報

キヤノンギャラリー S
http://cweb.canon.jp/gallery/shinagawa/canon-gallery-s.html

ギャラリー名
キヤノンギャラリー S
住所
東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー 1F
開館時間
10:00~17:30(日・祝休)
年末年始休館期間:2015年12月29日~2016年1月4日
アクセス
JR品川駅 徒歩8分