原美術館がキュレーターの育成や若手作家の支援を目的に開催する不定期のプロジェクト、「ハラドキュメンツ」の第10弾として「佐藤雅晴―東京尾行」展が開催される。

佐藤さんは、東京芸術大学油画学科に学び、その後ドイツへ。以後10年にも及ぶドイツでの生活の中で辿りついたのが独自の手法によるアニメーションの制作手法。

実写映像を忠実にトレースしたアニメーション作品は、1コマ1コマに膨大な時間が必要。「無意味とも思える作業の果てに微かに現れる実写との差異が佐藤作品を特別なものにしている」(紹介分より)。

展覧会紹介
佐藤雅晴さんは、パソコンソフトのペンツールを用いて実写をトレースしたアニメーション作品に取り組んでいます。佐藤にとってトレースとは、対象を「自分の中に取り込む」ことだといいます。
それは、自身の暮らす土地や目の前の光景への理解を深め、関係を結ぶ行為とも言えるでしょう。一方、佐藤の作品を見る私たちは、実写とのわずかな差異から生じる違和感や、現実と非現実を行き来するような知覚のゆらぎをおぼえます。
人それぞれに多様な感情や感覚を呼び起こす佐藤の作品は、見ることや認識することの奥深さと豊かさを教えてくれます。今回は、佐藤が作家として日本で注目されるきっかけとなったアニメーション作品、『Calling』(ドイツ編、2009‐2010年)を始め、「トレースとは尾行である」という新たな発想の下、2020年のオリンピック・パラリンピックに向けて変わり行く東京の今を描いた最新のアニメーション作品『東京尾行』(2015-2016年)、さらに平面作品数点を加え、作家の表現の変遷を展観します。

佐藤雅晴
1973年、大分県生まれ。1999年、東京芸術大学大学院修士課程修了。2000‐2002年、国立デュッセルドルフクンストアカデミーにガストシュラー(研究生)として在籍。2009年、「第12回岡本太郎現代芸術賞」にて特別賞を受賞。以後、川崎市市民ミュージアム(2013年、神奈川)やギャラリーαM(2014年、東京)等で個展開催。また、「No Man's Land」展(2010年、フランス大使館旧庁舎、東京)や「Duality of Existence -Post Fukushima」(2014年、Friedman Benda、ニューヨーク)、「日常/オフレコ」(2014年、KAAT神奈川芸術劇場、横浜)等、国内外のグループ展に意欲的に参加している。現在、茨城県取手市在住。
http://masaharu-sato.tumblr.com/

展示会風景


「東京尾行」 12チャンネル ビデオ、2015-2016年

展示会情報

原美術館
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html

ギャラリー名
原美術館
住所
東京都品川区北品川4-7-25
開館時間
11:00〜17:00(水曜は20:00まで/入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日にあたる3月21日は開館)、3月22日
入館料:一般1,100円、大高生700円、小中生500円、原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料。
アクセス
JR「品川駅」高輪口より徒歩15分/タクシー5分/都営バス「反96」系統「御殿山」停留所下車、徒歩3分。