宇佐美雅浩展「Manda-la」が、ミヅマアートギャラリーで開催される。

「Manda-la」というタイトルは、作品上に中心人物と、その人の世界を表す物や人々を周囲に配置することから、仏教絵画の「曼荼羅」をイメージして名付けられた。

このシリーズの制作は、1作品を作るために幾度も現地へ通い、責任者や地元との方のコミュニケーションから始まる。交渉から撮影の事前準備、キャスティングに膨大なエネルギーを要している。
また大判フィルムで撮影しているため、大人数を集めての「一発撮り」という緊張感も加わる。

今回は約20点の作品に加え、撮影の際に記録された制作過程のドキュメントも併せて上映する予定。
 
ステートメント
大学在学中に友人の撮影から始まったというこのプロジェクトは、宇佐美のライフワークとして今日まで20年近く、どこにも発表する事なく続けられてきました。近しい人々を撮ることで成立していた宇佐美のプロジェクトは、北海道から現在進行中の沖縄まで、次第にその軌道を大きく拡げていきます。

そして、2011年に起こった東日本大震災。彼の作品をパーソナルからよりソーシャルな表現へと変化させる、大きな転機となります。
福島で撮影された、桜の下でお花見をする人々。毎年のように繰り広げられる何気ない一場面は、放射能から身を守る防護服を着用した人々によって大きく景色を変えています。ハレもケも同等に過ぎていく風景。

震災以降、宇佐美は各地を積極的に訪問し、その地をリサーチし、現地の人と対話を重ね、撮影をしてきました。1つの作品が完成するまでに、時には数年を要します。
さらに宇佐美自身による入念な絵コンテのもとに撮影される作品には、まるで舞台の見せ場を切り取ったかのように、写真の中心に納められた人物をとりまく環境や状況、歴史をも巻き込み、写真が持つ刹那性とは逆の、膨大な時間軸が埋め込まれています。
それは、誰かの縮図であるとともに、社会の縮図として現代の日本を映し出しています。
 

展示会風景


大塚健 秋葉原(東京)2013
タイプCプリント
©MasahiroUsami, Courtesy Mizuma Art Gallery

 

佐々木道範 佐々木るり 福島 2013
タイプCプリント
©MasahiroUsami, Courtesy Mizuma Art Gallery

展示会情報

ミヅマアートギャラリー
http://mizuma-art.co.jp/top.php

ギャラリー名
ミヅマアートギャラリー
住所
東京都新宿区市谷田町3-13
神楽ビル2F
開館時間
11:00〜19:00
日・月・祝日休廊
アクセス
JR、東京メトロ 市ヶ谷駅 徒歩5分