大和田良写真展「剥製図」が、hpgrp GALLERY TOKYOで開催される。

岡山県津山市にある「つやま自然のふしぎ館」の膨大な剥製コレクションを撮影。
時が止まったような不思議なリアリティと、立体屏風のような奥行き感のある和のトーンが印象的。

「剥製図」
岡山空港から車で一時間。津山市にあるつやま自然のふしぎ館を訪れた。1963年に自然史博物館として開館してから現在まで、貴重なコレクションを展示し続けてきた館だ。建物は津山城跡のすぐ南側に位置し、以前は高等学校の校舎として使われていた風情ある木造建築である。延べ面積1,500メートル以上のスペースに22,000点を超える展示物が並ぶ様は圧巻で、小さな入り口からはとても想像ができない。

つやま自然のふしぎ館を撮影したいと考えたのは、展示の方法やその収集に関する独自性からだった。それは国立科学博物館のように整然と、学術的あるいは教育的な目的に基づいた方法論で収集されたものとは別にあるように思えた。実際館長に話を聞くと、やはりそこには創設者である故・森本慶三氏の情熱を感じ取ることができたし、その考えに賛同した様々な支援者の姿を思い浮かべることができた。

撮影では全て金箔の背景を用いている。実際訪れると感じられることだが、館の風景は展示室の壁画と多くの剥製が目に飛び込んでくるその光景によって成立している。その要素である剥製を一体一体シンプルな背景によって館の風景から引き剥がすことで、館を形作る雰囲気のようななにかが別のかたちで写るように思えたのである。それらの写真が集まったとき、そこには剥製そのものだけでなく、館や展示物を眺め続けて来た人たちの視線が表れるのではないかと考えたのだ。
大和田 良

展示会風景


 

展示会情報

hpgrp GALLERY TOKYO
http://hpgrpgallery.com/tokyo/

ギャラリー名
hpgrp GALLERY TOKYO
住所
東京都港区南青山5-7-17
小原流会館 B1F
開館時間
12:00 - 20:00
月・毎月最終日曜日休み
アクセス
東京メトロ 銀座線 千代田線表参道駅 徒歩5分